避難所で伝統和紙のコサージュ作り卒業生に…地元の誇りと愛着を持って学び舎あとに
能登町で地元の中学校を卒業する生徒たちの門出を祝おうと地域の人たちがある取り組みを行ないました。
元日の地震発生以降、避難所となっている能登町の小間生公民館。
およそ20人が身を寄せる中行われていたのは…
卒業式に向けたバラのコサージュ作りです。
地域の人たちが、能登町4つの中学校の卒業生分、100個以上を手作りしていました。
使うのは、赤く染めた和紙。
この地区に江戸時代から伝わる伝統の久田和紙です。
丈夫で色褪せしにくいという特徴があるといいます。
これまでこの地域の子どもたちは紙すき体験を通して伝統に触れ、自らすいた和紙で卒業証書を作るなどしてきました。
しかしことしは断水の影響で紙すきは行えず、工房は支援物資の倉庫に…。
そこで、久田和紙の保存会では、生徒の紙すき体験の時に作ってもらう予定だったコサージュを作り、プレゼントすることにしました。
「皆さん気に入ってくれればいいなと思いながら」
「いいがにできると楽しいです」
作業は地域の人たちの交流の場にもなっていました。
みわ会 新谷満男会長:
「本当に大変な状況だったと思いますけど」
「自分の生まれ育った能登町ということに」
「愛着を持つというか誇りを持って学び舎を去っていただきたいなと思います」
能登町内4つの中学校ではおととい、卒業式が行われ、卒業生がそれぞれ胸につけて、学び舎を後にしました