将棋の藤井聡太竜王。10日から鹿児島に来ています。将棋界最高峰の戦い「竜王戦」が11日から指宿市で始まりました。藤井竜王がタイトル防衛となるか？指宿で大一番です。

　将棋の竜王戦七番勝負の第6局。指宿市の指宿白水館で11日から始まりました。タイトル初挑戦の佐々木勇気八段を相手に藤井聡太竜王はここまで3勝2敗で竜王戦4連覇まであと1勝と王手をかけています。

　まず部屋に入ったのは佐々木八段。少し遅れて藤井竜王が入りました。午前9時。佐々木八段の先手で始まりました。藤井竜王は、いつものようにお茶をひと口飲んで静かに応じました。

　対局に先立ち10日夜、前夜祭が開かれ、将棋ファンや関係者など約130人を前に決意を語りました。

(藤井聡太竜王)
「穏やかな海の眺めが素晴らしく、対局に集中できる素晴らしい環境だと感じている。温泉でリラックスしながら2日間集中して対局に臨んで良い将棋を指せるように全力を尽くしたい」

(佐々木勇気八段)
「目標があったからここまで来られたという気持ちもあるので、今こうして白水館の対局が実現できたことをうれしく思う。2勝3敗と追い込まれているが感謝の気持ちを盤上にあらわせられるよう一生懸命さしたい」

　指宿白水館での開催は2年ぶりです。

(記者)
「あちらの部屋で藤井竜王と佐々木八段の熱戦が繰り広げられている」

　指宿白水館では地元の特産をふんだんにつかった料理、いわゆる勝負メシを提供し対局を応援しています。その気になる勝負メシは？藤井竜王が食べたのは「鹿児島黒牛膳」午後に向けてスタミナをつけました。一方、佐々木八段はなんと寿司と海鮮丼のダブル注文！

(指宿白水館・仮屋洋幸総支配人)
「鹿児島の黒豚や肉、指宿産のうなぎであったりとかこういったところからメニューを選んで頂けるよう工夫をしている。二人には温泉で疲れをいやして最高の将棋をうっていただけるよう頑張る」

　会場には竜王戦を一目見ようと全国から多くのファンが駆け付けました。

(東京から駆け付けたファン)
「この指宿の地で防衛をかけて後手番での勝利を期待している」

(ファン)
「明日で決めてほしい。山梨は行かなくていいので。白水館は今のところ負けなしなので。ノーサイド砂蒸しで」

　気になるおやつは。藤井竜王は南九州市知覧町にある飲食店で提供されている地元の銘菓、ふくれ菓子を佐々木八段はフルーツの盛り合わせを楽しんだということです。

(旬蒸terrace・山村唯店長)
「まさか私たちのお店のものが選ばれるとは思っていなかったので驚いたのとうれしかったのが同時だった」

　藤井竜王が勝って4連覇を決めるのかそれとも佐々木八段が勝って勝負の行方を最終局へと持ち込むのか。第6局の勝敗は12日の午後には決まる見通しです。