11月から、新しくなるのが自転車運転のルール。
例えば、スマホで電話をかけながら運転した場合10万円以下の罰金となるが、厳罰化が進む背景にあるのは自転車事故の増加だ。

警察）運転手さん！女性の運転手さん止まってください」

10月、仙台市の交差点で行われていたのは、ルールを守っていない自転車の取り締まり。

通勤途中だったという男性は、信号が赤にも関わらず渡ってしまったという。

警察）赤信号の時は止まってください
自転車の男性）左折もダメなんですか？
警察）左折も同じです

信号無視や一時停止違反などルール違反が後を絶たないなか、自転車事故の件数も増加傾向にある。

警察庁のまとめによると、一時は減少していた自転車事故の件数は3年前から増加に転じ、交通事故全体に占める自転車の割合も増えている。

こうした現状に歯止めをかけようと、11月1日から罰則が強化されるのがスマホを使いながらの運転だ。

例えば、手にもって電話しながら運転することは禁止。
走っているときは、車体に取り付けたスマホ画面を注視することも禁止で、守らない場合は6か月以下の懲役もしくは10万円以下の罰金だ。

女性
「厳しくなるってことは知ってました」
男性
「知らなかったです。厳しめに取り締まった方が安全でいいのでは」

そしてもう1つ、新設されたのが「酒気帯び運転」の罰則。
アルコールが入った状態で運転すると、どのような状況になるのかー。
警察の立会いのもと、その危険性を検証する。

使うのはこちらのゴーグル。
泥酔したときの状態を、再現するものだ。

伊藤成輝記者リポート
「こちらの飲酒ゴーグルをつけて歩いてみます。これをつけると視界がぼやけますし、脚もとられてまっすぐ歩くことが難しくなります」

この状態で、実際に自転車に乗ってみるとー。

伊藤成輝記者リポート
「あ、全然だめだ（縁石に衝突）。頭でまっすぐ進もうと思っていても、体が勝手に曲がった方向に行ってしまいます。まっすぐ進むのが難しいです」

酒が入った状態であれば、自転車をコントロールすることが難しいだけでなく周りへの注意も散漫になる。

宮城県警の調査では、飲酒した状態で自転車を運転すると、そうでない場合と比べて死亡・重傷事故の割合がおよそ1.9倍になることが分かっている。

宮城県警本部・交通企画課　鹿間敬志分析室長
「ながらスマホ・酒気帯び運転、いずれも自転車であっても危険な行為。交通ルールをしっかり守って安全に道路を利用していただきたい」

酩酊状態でなくても、呼気から一定のアルコールが検出される状態で運転すれば、3年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金だ。

自分の身を守るだけでなく、誰かを傷つけてしまうことがないようにー。
便利な自転車だからこそ、ルールを守って利用することが求められている。