【「一時的な貯蔵」で間違いない…】東北電力が宮城県に協議申し入れ 「女川原発」敷地内に「使用済核燃料」の一時的貯蔵施設の建設計画について
東北電力は「女川原発(宮城・女川町)」の敷地内に使用済核燃料の一時的な貯蔵施設を建設する計画について、宮城県に協議を申し入れた。
今年9月に予定している「女川原発2号機」の再稼働に伴う対応としている。
27日は、東北電力の担当者が宮城県庁を訪れ、一時的な使用済核燃料の貯蔵施設建設に関する協議を申し入れた。
使用済核燃料は、「燃料棒」を束ねた集合体で、熱を持ち続けているため、原子炉建屋内のプールの水で冷却しながら保管する必要がある。
「女川原発2号機」のプールでは、約1800の集合体が貯蔵可だが、現在75%に当たる約1200体が貯蔵されていて、今年9月に再稼働した場合4年ほどで上限に達するとしている。
今回計画する「乾式貯蔵施設」は、建屋外の敷地に建設し空気の自然対流で冷却保管するもの。
完成後は、プールで保管中の使用済核燃料を、金属製の容器に収納して「乾式貯蔵施設」に移し保管する。
2棟建設する計画で、1棟目の運用開始は2028年3月を予定している。
新たな貯蔵施設では、原発を連続で稼働した場合10年分の使用済核燃料を保管できる想定。
宮城県・千葉章 復興・危機管理部長「今回の施設は、女川原子力発電所から使用済核燃料を搬出するま での間の施設であるという認識。使用済核燃料の問題については、国の責任でしっかり対応してい ただきたい」
東北電力・青木宏昭 原子力部長「(貯蔵の)期間というのは特に 想定していないけれども、発電所からいずれは使用済燃料搬出するので、今のところそれまでの期間という風にしか申し上げられないけれど、いずれ一時的な貯蔵というのは間違いありません」
東北電力は、原発が立地する女川町の須田善明町長にも、27日 同様の申し入れを行った。
女川町・須田町長「色々な確認事項をしながら事前協議への回答を今後対応していきたいと思います。今まで燃料プールに入っていたのが、建屋の外に出るわけですから、そういう部分では今までと違うことに対しての違和感はあるかと思う」
今回計画する「乾式貯蔵施設」は、東海第二原発ですでに運用されているほか、中部電力、四国電力、九州電力も設置する計画だ。