<紅葉>宮城県の名所も夏の猛暑で異変 「葉の色づき」にも影響か
宮城県内の紅葉の名所では各地で見頃を迎えているが、今年の夏の猛暑で葉の「色づき」にも影響が出ているようだ。名所の1つ、大崎市の鳴子峡の状況と、専門家が話す今年の紅葉の異変について取材した。
仙台から来た親子
「秋を感じたかったので(来た)」
連休最終日の今月4日にも県内外から多くの人々が訪れ、赤や黄色に色づいた木々の様子を楽しんでいた。
しかし、鳴子峡でレストハウスを経営する西條 勲さんは今年の紅葉に異変を感じていた。
鳴子峡レストハウスを運営 西條 勲社長
「本来ならもっと黄色く色づくはずのものがまだ緑が残っている。枯れた感じの葉が多いので今年の色づきがおかしいなという印象があります」
こちらはおととしと今年の11月4日に撮影した鳴子峡。紅葉の進み具合は毎年違うもののどちらも紅葉のピークに撮影したものだ。
西條 勲社長
「このように深みのある赤だと本来の色だが、こっちは赤になりきっていない中途半端な色。こういうのが
今年は多いのかな」
そもそも紅葉とは、葉が役目を終える過程で起こる色の変化。
今年の異変には夏の猛暑が影響したと話すのが東北大学植物園の伊東拓朗助教。
東北大学植物園 伊東拓朗 助教
「夏場の高温も影響していて特に葉が高温で傷んでしまう茶変してしまうものが多く見受けられるので、そういったものが結果として紅葉の色づきの悪さに繋がっているのかなという印象」
今年は夏の高温の影響で葉が傷み、茶色くなってしまい、例年通りの色の変化が起こりにくかったと考えられると言う。
今年は例年と比べると違った見え方かもしれないが、晩秋の日差しを浴びた紅葉の楽しみ方について伊東助教はこう話していた。
東北大学植物園 伊東拓朗 助教
「紅葉というのはいろんな植物がいろんな色を出していることによって、こんなに彩り鮮やかに我々が楽しめているので、ひとつひとつの植物や種類に着目して、どんな植物がどんな色をしているのかを見ながら観察するとすごく面白いかと思います」
鳴子峡の紅葉は今週いっぱいが見ごろとなっている。