【解説】ミヤギテレビの気象予報士が振り返る<台風5号>
台風5号について、ミヤギテレビの小杉気象予報士が振り返る。
今回の台風は、宮城県内では雨はそれほど降らなかったが、岩手県には記録的大雨をもたらした。
8月11日・12日の2日間に降った雨の量は、宮城県内では三陸沿岸で100ミリ近くになったもののすぐ災害レベルというわけではなかった。
一方、岩手県内では真っ赤なところもあった。
岩手・久慈市の下戸鎖という所では、この2日間で470ミリと、平年の8月2か月分の雨が一気に降った。
これは、台風が東から来て、その湿った空気が北上高地にぶつかったためだ。
では、そもそも なぜ台風が西から東ではなく、東から西に動いたかと言うと、これは太平洋高気圧が原因だ。
通常は、南から日本列島を覆うが、今は日本のはるか東に太平洋高気圧があって北海道付近に張り出している。
これに、押し出されるような形になったため、台風は東から西へと移動した。
8月13日には、台風は秋田県沖へと抜けていくが、雲の様子を見ると、まだ南の海上にはいくつか熱帯低気圧があり、このうちの1つが今週末北上してきそうだ。
全国の週間予報。
西日本は比較的晴れるものの、その他は週末にかけて曇りや雨の日が多い見込み。
宮城県内も台風一過で晴れ、というわけではなく、また週末の関東は台風の影響を受ける可能性が高くなっている。
お盆休みなどで移動する予定がある方は、今後も最新の情報をご確認下さい。