120年に一度?珍しく咲いた「竹の花」その後竹林が一斉に枯れる現象<宮城県>
8日(土)に取材したのは泉区の民家の裏にある竹林。
異変が起きたのは先月下旬のことだった。
住民
「普段は青々としてた竹。まだ緑残ってるところありますけど、一気に枯れました」
数百本はあろうかという竹林が一斉に枯れたのだ。
竹が枯れる数日前に住民が見つけたものがあった。
「先にについてるやつが、これ、花なんですね、枯れちゃってるけど」
住民が撮影した写真を拡大すると枝葉からぶら下がっているものがあった。
これがハチクの花だそう。
この現象について論文を発表している広島大学の専門家に話を聞いた。
広島大学 総合科学部長 山田俊弘教授
「植物から飛び出ているのが、あれがハチクの雄しべになります。あの一つの中にたくさんの花が集まって咲いていると状態になります」
「古文書に残っている開花の記録をたどっていくとだいたい120年くらいで定期的に咲いているのがわかってきたのが一つ。もう一つ前回咲いた記録が1908年くらいをピークに咲いたということが書いてあります」
日本には主にモウソウチク、マダケ、ハチクの3種類がありますがハチクは120年に一度花を咲かせその後枯れるとされているそう。
一方、白石市でも道路沿いにある竹林が枯れ始めていた。
10日、近くの住民が見つけ確認したところやはり花が咲いていた。
発見した住民
「これ竹の花じゃないかなと思って、すごく珍しいというのは知ってたので、見れてラッキーだなと思いました」
広島大学総合科学部長 山田俊弘教授
「九州から僕がいる広島のあたりも咲いていますし、 それから宮城、福島の方でも咲いているというのは聞いています。宮城で観察されているように開花後にその竹林が衰退して、 竹林が枯れているというのが観察されています。そこがすごく不思議なところだと思うんですけど、120年に一度、すごく長い間隔だとしても、枯れてしまうような危機を迎えている植物が例えば奈良時代から現在までずっと生きながらえているのはなかなか説明がつかないことだと思います」
120年に一度花を咲かせ枯れてしまうと考えられるハチク。
どのようにして生き残っているのか、まだ謎に包まれていることも多い。