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「軍艦島」整備修復に向けた長崎市の調査 19か所で開始時期を前倒しして実施する方針示す《長崎》

2024年3月5日 20:11
「軍艦島」整備修復に向けた長崎市の調査 19か所で開始時期を前倒しして実施する方針示す《長崎》

閉山から50年を迎えた長崎市の端島、通称「軍艦島」は護岸や建物などの劣化が進んでいます。長崎市は5日の市議会の委員会で修復工事に向けた調査時期を前倒しする方針を示しました。

世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つ、「軍艦島」は市の「修復・公開活用計画」に基づき2018年度から2027年度までの10年間で適切な保存整備を行う方針となっています。

5日に開かれた長崎市議会の委員会で市側は、すでに修復工事が進められている当時の資材倉庫「第3竪坑捲座跡」以外にほか19か所についても想定以上の劣化が進んでいるとして、調査を開始する時期を「前倒しする必要がある」と説明。

19か所を来年度中に一斉に調査した上で防水対策など今後の対応を検討していきたいとしました。

これに伴い来年度以降、設定していた予算21億円あまりを減額補正するとしています。

(長崎市の担当者)
「端島の価値をできる限りいろんな人に伝えたいという長崎市の思い。承認いただいて計画を練り直して整備を進めていきたい」

また、観光ツアーを対象とした軍艦島への上陸について、市は、伊王島の波の高さが0.5mを超える場合など4つの条件を上陸禁止の基準としていますが、運営会社などからの要望を受け昨年度から暫定的に条件を緩和。

伊王島では0.8mを上限に、軍艦島で0.5m以下であれば上陸を許可するなど現在、暫定的な運用を実施していて基準を今後、見直すかについて検討するとしています。

    長崎国際テレビのニュース