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“被爆者認定” 求める控訴審 福岡高裁で始まる 原告2人が意見陳述「誠実な判決を」《長崎》

2025年2月18日 19:59
“被爆者認定” 求める控訴審 福岡高裁で始まる 原告2人が意見陳述「誠実な判決を」《長崎》


国が定める被爆地域の外で原爆にあった「被爆体験者」が、被爆者認定を求める裁判の控訴審は18日、第1回口頭弁論が福岡高等裁判所で開かれました。

(原告団長 岩永 千代子さん(89))
「雨と灰は別だということで敗訴したが、全く不可解。誠実な判決を下すと思う。頑張ります」

裁判は国が定める被爆地域の外で原爆にあった「被爆体験者」が、県と長崎市に対し被爆者と認定するよう求めていて去年9月、1審の長崎地裁が一部の地域で「黒い雨が降った事実が認められる」などとして、原告44人のうち15人を被爆者と認定しました。

一方で、被爆者と認められなかった残る29人のうち、遺族1人を除く28人は判決を不服として控訴。

県と長崎市も、被爆者と認められた15人について控訴していました。

18日に福岡高等裁判所で行われた2審の第1回口頭弁論では、2人の原告が意見陳述し、山内 武さん 81歳は自身の体験とあわせ「被爆体験者は高齢化している。裁判長は良識ある判決を早急にお願いします」と訴えました。

一方、県と市側は「降雨があったとされるのは、旧長崎市内の一部の地域にとどまる」などとして、15人の被爆者認定を取り消し、残る被爆体験者が被爆者認定を求める訴えを却下するよう求めました。

次回の裁判は、4月21日に開かれる予定です。

最終更新日:2025年2月18日 19:59
    長崎国際テレビのニュース