“怒り収まらない”と被爆者 核禁締約国会議オブザーバー参加 日本政府が “見送り” 表明《長崎》
来月アメリカ・ニューヨークで開かれる『核兵器禁止条約の第3回締約国会議』について、日本政府は「オブザーバー参加を見送る」と明らかにしました。
参加を求めてきた長崎の被爆者からは、憤りの声が上がっています。
(岩屋外務相)
「核兵器禁止条約の第3回締約国会合に、我が国がオブザーバー参加することは適当とは言えないと結論に至った」
18日の閣議後の会見で岩屋外務大臣はこのように述べ、日本政府としてオブザーバー参加しないことを明らかにしました。
参加を見送った理由について、核軍縮の取り組みはNPT=核拡散防止条約のもとで進めることが望ましく、オブザーバー参加が日本の核抑止政策において “誤ったメッセージ” を与え、平和と安全の確保に支障をきたすおそれがあると述べました。
これまでも、政府の参加を求めてきた被爆者は…
(被爆者 横山照子さん)
「政府がいう被爆国というのは、とってつけたようにしか聞こえない。怒りが収まらない。私たち何のために80年頑張って、頑張って、やってきたのかと。政府にはまだ伝わっていないのかなと。本当に残念」
オブザーバー参加を巡っては、被爆地の長崎・広島の両知事らも、日本と同じくアメリカの核の傘の下にあるオーストラリアやドイツなどが参加しているとして、政府に参加するよう要請していました。