慣れない雪に “スリップ事故や立ち往生” 5日朝から交通障害相次ぐ 6日も路凍結など警戒《長崎》
この冬一番の強い寒気の影響で、県内では広い範囲で積雪が観測され、事故や立ち往生が相次ぎました。
6日明け方にかけて大雪となるおそれがあり、気象台は、積雪などによる交通障害などに注意・警戒するよう呼びかけています。
5日朝。長崎市も一面、雪景色となりました。
九州北部は、上空約1500メートルに氷点下12度以下のこの冬一番の強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置に。
この影響で県内は3日夜から雪が降り始め、雲仙岳で9センチ。
五島市の福江空港で5センチ、三井楽で3センチなどの積雪が観測されました。
路面凍結の影響で事故も相次ぎ…。
長崎市川口町の市道では、車がスリップして道路脇の壁に衝突するなどした影響で、一時通行止めとなりました。
また、各地で車の立ち往生も。
(荒木 陸 記者)
「長崎市銭座町です。雪の影響で坂道を登れず、車が立ち往生しています」
(運転手)
「大寒波が来るとは聞いていたがここまでとは思わなかった」
4日夜に長崎市稲佐町では、ジャンボタクシーが道路脇ののり面に衝突する事故も。
警察や消防によりますと、ジャンボタクシーには県外からの旅行客とみられる60代から80代の乗客男女9人と、50代の男性運転手のあわせて10人が乗っていて、全員が病院に搬送されましたが、命に別条はないということです。
警察は、路面の凍結などでスリップした可能性もあるとみて詳しい事故の原因を調べています
県警によりますと、県内では3日午後9時から5日午後3時までの間に、雪の影響による事故が82件確認されているということです。
また、交通機関にも影響が出ました。
長崎自動車道は、佐賀県の佐賀大和-嬉野間が積雪により上下線とも一時、通行止めに。
このため長崎と福岡、大分などを結ぶ高速バスは、始発から全便が運行見合わせとなりました。
長崎と佐世保を結ぶ便では、一部一般道を使用する迂回ルートで運行しています。
九州商船は長崎と五島を結ぶジェットフォイル、長崎や佐世保と上五島を結ぶ高速船の全便が欠航となりました。
(フェリーを待つ人)
「(雪は)落ち着くかなと思った。まさかこんなに積もるとは。高速船が欠航になったので、フェリーに乗ろうと思って待っている」
雪はこのあと、日付が変わるころまで再びピークを迎え、6日午後6時までの24時間に降る量は、多いところで南部や北部の山地で10センチ。
南部、北部の平地と五島で5センチの見込みです。
気象台は、6日明け方にかけて大雪のおそれがあるとして、積雪や路面凍結による交通障害、農作物や農業施設の管理に警戒するとともに、
雪による視程障害や、低温での水道管凍結などにも注意を呼びかけています。