「海岸の隆起や活断層の連動の懸念はないか」「原発に近い境港市の避難が困難だが、その対策は大丈夫か」などの声… 鳥取県で原発の安全性を問う2つの会議
今年12月に再稼働が、予定されている島根原発2号機。この動きに対して9月9日、鳥取県側から原発の安全性をあらためて問う2つの会議が開かれました。
島根原発の安全対策工事がおおむね完了したことを受け、9月8日に、鳥取県の平井知事や米子市の伊木市長、境港市の伊達市長などが松江市の島根原発を視察し安全対策を確認しました。
そして、9月9日は鳥取県米子市で「鳥取県原子力顧問会議」が開催され、安全対策を審査してきた原子力顧問が、島根原発2号機の「安全対策が妥当である」とする審査結果の意見書を平井知事に手渡しました。また、鳥取県と米子市、境港市の地域の安全対策協議会のメンバーも出席した合同会議も開かれ、国や中国電力への質疑が行われました。
この中で出席者の間から「能登半島地震のように海岸の隆起や活断層の連動の懸念はないか」、また、「島根原発にほど近い境港市は、原発事故の際の避難が困難だが、その対策は大丈夫か」といった不安の声も聞かれました。
鳥取県 平井伸治 知事
「能登半島の地震もあったこともあり、いろいろな意味で不安もあるのは事実だと思っています。“安全”の言葉に尽きると思います。そういう意味で我々は、(原発)周辺は、周辺らしく要求すべきことは今後も要求していく」
2か月余りに迫った島根原発2号機の再稼働。鳥取県は、近く米子市や境港市の両議会や鳥取県議会などさまざまな声をとりまとめ、安全対策などに関連した県としての意見や考え方を中国電力に提出したいとしています。