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混乱を招いた新校名問題 正式な校名案を「打吹小学校」 12月の市議会定例会で可決されれば正式に新校名として決定 鳥取県倉吉市

2023年11月6日 15:52
混乱を招いた新校名問題 正式な校名案を「打吹小学校」 12月の市議会定例会で可決されれば正式に新校名として決定 鳥取県倉吉市

鳥取県の倉吉市教育委員会は11月6日、今年4月に2つの小学校を統合し、開校した小学校の正式な校名を「打吹(うつぶき)小学校」とする案を決定しました。教育審議会の答申を経て、12月の倉吉市議会定例会で条例改正案を提出する方針で、可決されれば正式に新しい校名が決まります。

来年4月には、現在の一時的な校名から新校名へと変わり、新たなスタートを切ることになります。住民や児童を巻き込んだ一連の「校名問題」は、ようやく決着を見ることになりそうです。

11月6日に開かれた倉吉市教育委員会の臨時会で「打吹小学校」案が了承されました。今年9月から10月にかけて、新小学校に通う児童のいる世帯などを対象に行った1回目のアンケート結果から「打吹」、「うつぶき」、「東(ひがし)」、「光星(こうせい)」、「つばき」の5案を1次候補としており、このうち10月中旬から下旬に実施した2回目のアンケートで投票数の最も多かった「打吹」を最終案とした形です。投票総数190票のうち、105票が「打吹」案に賛成していました。アンケートの中では「倉吉のシンボル」、「打吹山の麓にある」など市民の親しんできた地名であることが大きな理由として挙がっています。

倉吉市教育委員会 小椋博幸 教育長
「良い名前だと思います。馴染みもありますし。学校は新しい学校がスタートしていますので、校名も新たにさらに子供たちに力をつけられる学校にしたいと思っています」

倉吉市教委は、倉吉市の旧成徳小学校と旧灘手小学校の統合に際し、どちらの校名も採用せず、全く新しい校名にするとしていましたが、不透明な校名案の選定過程や責任の所在が不明確だったことなどから、混乱を招きました。

新しい小学校は今年4月に開校したものの、校名は旧校の「成徳小学校」を一時的に引き継いでいました。これに対し旧灘手小学校の関係者を中心に、市民からは早期に正式な校名を決めるべきだとの意見が多く出ていました。このため、倉吉市教委では、来年4月の新校名導入を目指し、今夏から改めて校名選定を始めていました。

今回の校名選定では、住民や児童を巻き込んだ混乱への反省から、
①校名は来年4月に変更する
②旧校名を使用しない
③当事者である子どもや保護者の意見を聞き、倉吉市教委が「主体的に」決定する
などの条件を示すとともに、迅速な情報公開と透明性の高いプロセスを取り入れました。

ただ、校名を巡る一連の問題について混乱の責任がどこにあったのか、十分な検証はされたとはいえず、課題は依然、残っています。

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