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なぜか中学校に130個以上の鳥の巣が… 春の到来を告げる渡り鳥"コシアカツバメ"と中学生との共生生活 生徒「共に生活してる仲間みたいな存在です」 鳥取県伯耆町

2024年4月12日 17:15
なぜか中学校に130個以上の鳥の巣が… 春の到来を告げる渡り鳥"コシアカツバメ"と中学生との共生生活 生徒「共に生活してる仲間みたいな存在です」 鳥取県伯耆町

新年度のイベントが一段落し、新しい生活が始まったという人も多いのではないでしょうか。鳥取県のある中学校では、本格的な春の到来を告げる渡り鳥が今年もやってきました。

◇ ◇

春風と共にやって来たのはー。

岸本中学校 森下創平 教頭
「これですかね、コシアカツバメといいます。春になったら戻ってくるので、ツバメと共に(新年度が)スタートするみたいな」

コシアカツバメは、春から夏にかけて日本で子育てをする渡り鳥で、その名の通り腰の辺りが赤いレンガ色をしているのが特徴です。

鳥取県伯耆町にある岸本中学校は、コシアカツバメの子育ての場となっています。 校舎の表から裏から体育館の脇から数えきれないくらいたくさんの巣があります。その数、なんと130以上。校舎の周りにはたくさんのツバメの姿が。しかし、このコシアカツバメ鳥取県では絶滅の恐れもあるといいます。

鳥取県自然観察指導員 日本野鳥の会 達磨 晋さん
「全国的にツバメの仲間が営巣する数が減ってきて、このコシアカツバメも非常に数が減ってるんですね。レッドデータブックとっとり版には、絶滅危惧種Ⅱ類に挙げられています」
※レッドデータブック:すでに絶滅したり、近いうちに絶滅しそうな生き物の種類やその原因などをとりまとめもの

岸本中学校は、日野川や田畑に囲まれエサとなる虫が多いなど、繁殖しやすい条件がそろっていると考えられていますが、たくさんのツバメがやって来る理由は実はよく分かっていないということです。

鳥取県自然観察指導員 日本野鳥の会 達磨 晋さん
「どういう訳か(隣の)岸本小学校には営巣してないと。本当に不思議な…でもやっぱり表面の材質が多少違っていたりすると、巣を掛けやすかったり、掛けにくかったりっていうのがあるんじゃないかなと思ってます」

学び舎で送るコシアカツバメとの生活を、生徒たちはどのように感じているのでしょうかー。

生徒
「いて当たり前みたいな感じだと思います」

「共に生活してる仲間みたいな存在です。刺激しないように(教室に)入ってきたときは、できるだけ大人しくするようにしてます」

ツバメのふんに悩まされることもあるそうですが、ツバメと共に過ごす生徒たち。3年前には、日本野鳥の会から感謝状が贈られました。

鳥取県自然観察指導員 日本野鳥の会 達磨 晋さん
「共生社会っていいますかね。自然と共生するっていうそういう形でツバメと接していただきたいなと」

岸本中学校に春を告げるコシアカツバメ。5月には子育てが始まり、秋ごろに南へと帰っていくということです。

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