遊覧船で生活支援 県道の崩落でいまだ一般車両の乗り入れができない日御碕地区の住民に向けた定期船の運行開始 島根県出雲市
いまだ一般車両の乗り入れができていない島根県出雲市の日御碕地区。8月2日から医療・介護サービスを必要とする人などが無料で利用できる定期船の運航が始まりました。
大社沖に浮かぶ白い船。運航が始まった出雲市の大社漁港と日御碕地区の宇龍港を結ぶ遊覧船です。孤立に近い状態が続く日御碕地区の住民の新たな足となります。初便は介護サービスなどを受けている住民5人が乗船しました。
定期船を利用した人
「家に1人でいるよりもこんなんしてでも連れて出てくれる。とてもうれしく思っています」
地区を結ぶ唯一の道路が崩落した日御碕地区。仮設道路が7月29日に開通しましたが、救急車両やガスや灯油を運ぶなどの限られた車両しか通行できません。このため生鮮食品を運んだり、介護サービスを受けたりしたい人は、う回路を歩くしかなく課題が残っていました。
そこで出雲市は遊覧船を使った定期船の運航を開始。初日の8月2日は、親戚に会いに行く人や、両親に日用品を届ける人などの姿がありました。
定期船を利用した人
「食料品とか日用品とか船なら直接行けるので」
また遊覧船らしくこんなおもてなしもー。
遊覧船スタッフ
「タオルに氷くるんだだけですけど、少しでも体が冷えたらと思いますので使ってください」
この定期船、日御碕地区の人や生活に必要なサービスを提供する事業者は無料ですが、観光目的の人なども有料で利用することができます。
出雲遊覧 木村昌夫 代表取締役
「観光業っていうのもやっぱり再開していかなきゃいけないと思いますので、そういったあらゆる方々にちょっと便利に使ってもらえればと思います」
臨時の定期船は、道路が復旧するまでの当面の間、毎週火曜日と金曜日に1日3往復運航されます。