まるで高級チョコ!?SNSで話題の津軽の味を“ひとくちずつ”楽しめる「幻の駅弁」に込めた思いとは 青森県五所川原市
特集はたくさんの津軽の味をひとくちずつ楽しめる、ぜいたくな駅弁です。
SNSを中心に「幻の駅弁」とも呼ばれ、多くの注目を集めています。
日本の鉄道網の中心東京駅の中にお店を構える「駅弁屋 祭 グランスタ東京店」。
およそ150種類もの全国の人気の駅弁が並ぶなかで、注目を集めている津軽の駅弁があります。
★利用客
「すごいよこれ」
「なんかいっぱい種類があったのでこんなの見たことないなと思って」
その名も「津軽めんこい懐石弁当ひとくちだらけ」です。
この駅弁を作っているのは五所川原市の「つがる惣菜」です。
調理風景をのぞいてみると…
従業員たちが入れ替わり立ち替わり、ひとくちサイズのおかずやごはんを細かく区切られた容器に詰めていきます。
その数はなんと24種類。
そして完成した「ひとくちだらけ」がこちらです。
味噌おでんや煮ホタテ、イカメンチに「源たれ」を使った焼き肉など青森の自慢の味が詰め込まれています。
★つがる惣菜 下川原伸彦 代表
「とことん青森県にこだわっていますので実際に食べていただいて、青森県にはこんなおいしいものがあるんだと県外の人にはぜひ感じて青森県に遊びに来るきっかけになればと」
2016年に販売を開始した「ひとくちだらけ」、誕生の経緯は・・・
★つがる惣菜 下川原伸彦代表
「当時10種類ほど駅弁を作っておりましてすごく大変だったんですけども、先代のうちの父がそれだけの数作っているのであれば、それぞれの駅弁からおいしいものをピックアップしてひとつの弁当にまとめてみてはどうかと」
「容器の問題でひじょうに難しかったんですが、資材屋さんにいろいろ探していただいて高級チョコレートを参考に容器を見つけて」
津軽の味を一口ずつ24種類も味わえるとあって、旅行好きなどの間でSNSを中心に話題を集めています。
まいにち100個ほど製造している「ひとくちだらけ」。
新青森駅や弘前駅でも販売していますが、半分以上は東京に出荷しています。
★購入した人
「私は初めて弘前駅で見つけて買ったんですけど、思い出の弁当品数が多くて良いんですよね」
★駅弁屋 祭 グランスタ東京店 海野光嗣店長
「こちらの商品は午後1時半ごろに入荷される商品なんですけども、到着を待っていらっしゃる方がいるくらい人気商品でございまして、夕方ぐらいにはなくなってしまうようなお弁当になっております」
東京駅ではすぐに売り切れてしまうことも多く、SNSでは「幻の駅弁」と呼ばれることも。
そんな「ひとくちだらけ」はJR東日本の「駅弁味の陣2019」で2つの賞を受賞。
その後も「つがる惣菜」の作る別の駅弁はこのコンクールで受賞を重ね、去年発売した太巻きと赤いいなりの新作「津軽」は、「駅弁味の陣2024」で味や弁当を包む掛け紙のデザインなどを評価され「掛け紙賞」を受賞しました。
先日、JR東日本盛岡支社の担当者が店を訪れ、下川原さんに表彰状を贈りました。
★JR東日本盛岡支社地域共創部 大瀬雅和部長
「お客様が青森に来て良かったなと 青森をもう1回楽しみたいと思っていただけるような、様々すてきなお弁当いろんなラインナップを駅で発売していただいています」
今回で5回目となる受賞に下川原さんは・・・
★つがる惣菜 下川原伸彦代表
「今後もとことん『青森県』というキーワードにこだわって新しい弁当を作って、全国の人に青森県を知ってもらいたいなと考えています」
青森にこだわった駅弁で人々を楽しませてきた「つがる惣菜」。
これからも新しい駅弁作りに挑戦します。