「ずっと忘れないでいたい」犠牲者への祈りと願い “東日本大震災から14年” 青森県内では3人死亡1人行方不明 建物被害2,000棟超
東日本大震災から14年が経ちました。
被災地ではきょう1日追悼の祈りが捧げられました。
地震が発生した午後2時46分、当時津波が押し寄せた蕪島の海水浴場で慰霊祭が行われ、およそ200人が黙とうしました。
★参列者
「静かな波でいつもより暖かかったし犠牲者もうかばれたかと思います」
「亡くなられた方とか被害を受けた方の気持ちは、まだまだずっとその時期を過ぎても本当の復興にはなっていないのかなと」
14年前の3月11日に発生した東日本大震災は三陸沖を震源とする国内観測史上最大のマグニチュード9。
太平洋沿岸に大津波が押し寄せて県内では3人が亡くなり1人が行方不明。
住宅の被害は全壊と半壊、一部破損を合わせて2,014棟など、多くの被害を受けました。
★参列者
「日ごろからの防災の意識を高めておくというのが大切だなと」
種差海岸でもおよそ150人が横一列になって手をつなぎ、大平洋に向かって追悼の祈りを捧げました。
★参加者
「亡くなった方々の鎮魂のためこの震災を忘れないため」
「その方たちに気持ちを寄せていくずっと忘れないでいたいなという風に思っています」
祈りのあとは参加者全員が「ふるさと」を歌い、犠牲になった人たちの冥福と震災からの復興を祈っていました。
津波で漁師など2人が犠牲となった三沢市では、お寺で犠牲者の慰霊と復興祈願の法要が営まれました。
遺族や漁業関係者たち30人が参列し、故人をしのび鎮魂の祈りを捧げていました。
★三沢市漁協 熊野稔組合長
「いろんな情景がいまでも鮮明に浮かんできます」
「1年に1回でもこの日をみんなでこうだったよと語り継いでいくことをしっかりしていかなきゃいけないなと」
およそ7メートルを超える津波で建物や漁船が大きな被害を受けた三沢漁港でも追悼法要が行われ、漁協の職員10人が海に献花をして鎮魂と海の安全を祈っていました。
★青森放送 橋本莉奈キャスター
「これから東日本大震災の犠牲者や被災者に向けた生徒たちによる祈りが捧げられます」
青森明の星中学・高等学校では「東日本大震災14周年追悼集会」が行われました。
震災の犠牲者や被災者に祈りを捧げた後、地震が発生した午後2時46分に全員で黙祷しました。
祭壇には生徒や教職員およそ390人が鎮魂の思いを込めて作った折り鶴が並べられました。
★生徒会長 栃木漣さん
「わたしは被災した時期が3歳だったのではっきりとした記憶はないんですけど、この追悼集会を通じて被災した事実をしっかり身に受け止めて、これからまた大きな地震などがあったときに備えられるようにという思いを持って参加いたしました」
生徒たちは犠牲者や被災者に祈りをささげていました。
県議会でも質疑を中断し黙祷が捧げられました。
宮下知事は…
★宮下知事
「東日本大震災は私たち日本人にとって青森県民にとって大きな災害だった」
「これを乗り越えていくことは県としても重要ひとりの国民としても忘れないようにしながら、日々の備えをしていかなければならないと改めて感じています」
被災地はきょう一日、鎮魂の祈りに包まれました。