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鬼が“お守り”?「どういう意味があるんだろう…」神社にまつられた“鬼コ”に魅せられた男性が作った人気グッズ 青森県五所川原市

2025年2月5日 20:19
鬼が“お守り”?「どういう意味があるんだろう…」神社にまつられた“鬼コ”に魅せられた男性が作った人気グッズ 青森県五所川原市

特集は津軽の神社にまつられる鬼、「鬼コ」をモデルにしたお守りです。
鬼コに魅せられた五所川原市の男性が作った愛きょうあるお守りがいま、注目を集めています。


弘前市にある撫牛子八幡宮の鳥居には県内で最初にまつられたとされる「鬼コ」がたたずんでいます。
熱心に写真を撮影するこの男性は五所川原市の奥瀬多喜男さん75歳。

★奥瀬多喜男さん
「にらみを効かせているというか人々を守ってくれるにらみであって、私にはひじょうに優しく見えるんですよ」

鬼コは津軽の神社の多くにまつられ、その数はおよそ40体と言われています。
神社によってその色や姿、表情は様々です。
写真が趣味だった奥瀬さんは鬼コの厳しくも優しさを感じる顔つき、地域それぞれの特徴ある姿に興味を持ち、これまでに300近い神社を訪れ数々の鬼コを撮影しています。
この日はほかにも鬼コを写真に収める人が。

★訪れた人
「はじめて見ました 鳥取から来たんですけどこういう形のものはないので神社に かわいいですね」
「どういう意味があるんだろうって不思議に思います」

「鬼コ」は厄よけや地域の子どもたちの安全を願う意味があるとされています。
しかし、どうして鳥居に鬼がまつられるようになったのかはわかっていません。
弘前市の鬼沢地区には鬼神社があります。
鬼沢地区では村が干ばつで困っていたときに心優しい鬼が水路を作り村を救ってくれたという伝説が残っています。
鬼伝説に詳しい鬼神社の総代に聞くと…

★鬼神社 藤田湖一 総代
「節分の時に村から追い出された鬼が鬼神社のほうに来たみたいで」
「改心して村に戻ってその神社を(鬼コとして)守っているというそういう話をする人もいるみたいです」

鬼コの魅力にとりつかれた奥瀬さんは自動車販売の会社に勤めています。
そこで見せてくれたのは鬼コのお守り。
より多くの人に鬼コに親しんでもらいたいと、商品化してくれる会社を探し赤鬼と青鬼の2種類を千個ずつ作りました。

★奥瀬多喜男さん
「ひじょうに良くできていると思います」

去年11月から立佞武多の館や近隣の道の駅などで販売していますが、県外からも多くの問い合わせが殺到する人気ぶりです。
奥瀬さんがお守りのモデルに選んだのは、弘前市にある月夜見神社にまつられている鬼コです。

★奥瀬多喜男さん
「ひげとかマニキュア(爪)パンツの色が気に入って、ここのお守りを作ることにしたんです」

愛きょうのあるこの鬼コが特に気に入り、その姿をお守りのデザインに取り入れました。
月夜見神社の総代もお守りを気に入り、トラックの鍵につけていつも持ち歩いています。

★月夜見神社 岩谷柾三総代
「今この奥瀬さんが取り組んだ鬼コのお守りで評判良いようです」
「県外ナンバーの車もけっこう来ているようです」

奥瀬さんは五所川原地区の安全運転管理者協会で役員も務めていて、お守りにはこんな思いも。

★奥瀬多喜男さん
「ぜひこれを車に下げていいただきたいそして安全運転をしていただいて事故が少なくなったら良いなという思いで」

津軽の神社の鳥居に鎮座する「鬼コ」はお守りになって私たちの暮らしを見守ってくれます。

最終更新日:2025年2月5日 20:19
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