暑さで秋の味覚「栗」の生育に影響 県内有数の栗の産地では
9月も1週間を過ぎましたが、県内は今週いっぱい、各地で最高気温が35度「猛暑日」に迫るほどの厳しい残暑が予想されています。
夏から続く暑さで、旬を迎える‟秋の味覚”にも影響が出ています。
杉本記者:
「残暑はまだまだ厳しいですが、松山市の産直市には秋の果物が勢ぞろいしています!」
松山市の太陽市では食べ頃を迎えたいちじくやブドウ、梨を求める買い物客で朝から賑わってました。
ぶどうと梨を買いに:
「頼まれるので、家族から。みんなも楽しみにしておりますし」
太陽市によると、例年と比べ店に並ぶ果物の出荷量に目立った変化はないということですが…
Q.収穫量はどうですか?
いちじく生産者(伊予市):
「あんまり芳しくない。日照りが響いてるから」
ブドウ生産者(松山市):
「暑さが続いてるので、なかなか苦戦してます。全部が全部収穫しても出せないものもあるので、できるだけいい物を選んでもってきてます」
生産者の皆さんからは、この「暑さ」で収穫量が伸び悩んでいるという声が聞こえてきました。
中でも影響が出ているのが…
平岡達也店長:
「例年ですと売り場がもうちょっと広がってるイメージだったんですけど、今年はこれまでの気候の関係でちょっと遅れてるみたいですね」
秋の味覚の代表・栗。例年の同じ時期と比べ、出荷が2割ほど減少しているといいます。
県内有数の栗の産地、伊予市中山町に伺うと…
なかやま栗センター菅谷律夫さん:
「まだ全然入ってきてません。私がここに来たのが7年前ですから…7年間ではないですね」
贈答用に行う栗の選別作業も今年はまだ行われていない状況とのこと。
菅谷さん:
「やっぱり9月の出始めが何でも大事というか、皆さん喜ばれますから。まぁ残念がってますよね」
栗の園地では…
栗農家 井川一郎さん(76):
「今年はね日照りが続いたからか1週間くらい遅いんですよ。水分補給ができてないことで成熟に至ってないんやないかと 思うんやけどね」
例年、お盆過ぎから収穫が始まるという中山栗の早生品種「日向」。今年は1週間ほど遅れていると言います。
井川さん:
「雨が少ないからね。7月から2回ぐらいしか雨が降ってないかなぁ今まで」
さらに花が咲いて実がなる6月頃の大雨の影響も加わって、今年の収穫量は例年の3割ほど少ないといいます。
井川さん:
「もうはじく寸前になってますからね。ひと雨きたら全然違うと思います」
Q.ひと雨に期待している?
「なかなか天気予報みてもひと雨がきそうにないので」
晴天が続いたことで粒が大きく糖度も高いため、おいしく仕上がっているということしの栗。
今月22日には恒例のなかやま栗まつりが開催される予定です。