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大洲市の山火事 丸一日経つも鎮火至らず…延焼の要因は「乾燥」「少雨」県内全域で火の取り扱いに注意

2023年11月2日 18:36
大洲市の山火事 丸一日経つも鎮火至らず…延焼の要因は「乾燥」「少雨」県内全域で火の取り扱いに注意
大洲市で1日発生した山火事

きのう愛媛県大洲市で発生した山火事。丸1日以上がたった今も、鎮火には至っていません。

延焼の原因と今後の消火活動の見込みは?住民の生活にも影響が出ています。

白石アナ:
「あちらが山林火災の現場です。一夜明けた今日も勢いよく煙があがっています。さきほどから県や自衛隊がヘリによる消火活動を行っています。」

きのう午後3時半ごろ。

『山林で火災が発生した』

火災現場を発見した男性から消防に通報がありました。

現場は、大洲市戒川の山中で、これまでに山頂部のおよそ20ヘクタールを焼損する被害が出ています。

このため県はきのう災害対策本部を立ち上げ、今朝から自衛隊の大型ヘリや県の消防防災ヘリなどあわせて5機のヘリコプターが上空から。大洲市の消防や消防団などが地上から消火活動にあたりましたが、通報から27時間たった今も鎮火には至っていません。

これまでに顔にやけどを負った50代の男性1人以外に山火事による人的被害や住宅への延焼などは確認されていませんが、近隣住民の生活に影響が出ています。

避難した女性:
「そうそう、うちの上の方も赤くなっててね。避難して下さいって言われて公民館に避難したのが朝の7時半くらい」

大洲市は、延焼の恐れがあるとして、きのう白滝地区の266世帯513人に「高齢者等避難」を、今朝、加世地区の28世帯53人に「避難指示」を発令。

午後2時の時点で避難所の白滝公民館には、41人の住民が避難しました。

避難した女性:
「消防署の人も大変じゃったなと思う、何十人が来て、はよ避難して!はよ避難して!と。火の気は見えんけど煙だけがモンモン出よった。ヘリコプターがちょうどうちらの上を通るわけよ。水が落ちるのでいけないので、避難して下さいと言われた」

避難した女性:
「うちが(現場に)一番近いと思う。水をたくさんやってはよ鎮火してほしいわ。空がすごく焼けてるし、灰が降ってくるし、煙もすごい においもすごかったうちは。生きた心地しないわね。私はすぐ車に乗れないと言ったら、迎えに行きますと、市役所の人が迎えに来てくれた」

肱川沿いを走る県道では…

白石アナ:
「ヘリによる消火活動が行われるということで、こちらでは一時的に交通規制が敷かれています」

先ほど午後6時まで交通規制が行われていました。

延焼が続いている要因として考えられるのが、気温の低下に伴う「乾燥」と9月以降の「少雨」です。

ウェザーニューズ 小澤綾さん:
「昨日の大洲の最小湿度は21%と冬の最も乾燥する時期に匹敵するほどの値になっていました。(大洲の)9月の降水量は平年に比べ、わずか16%、10月も17%と今年は例年に比べてかなり少なくなっています。空気だけでなく、元々の草木の水分がなくなって乾燥しているので、より燃えやすくなってしまっているために難航しているのかなと考えられます」

ウェザーニューズによると、先月は県内の多くの地点で降水量が平年の2割に達していないなど、この状況は県内全域に共通していて、火の取り扱いには例年以上の注意が必要です。

小澤さん:
「この先も晴れる日が多くて、直近で雨の予報があるのが来週の月曜日頃予想されているんですが、それも一時的でまとまった雨にならない見込みです。今年は特に9月10月の降水量が極端に少なかったことからこの秋は、例年以上に空気の乾燥による火の取り扱いに注意して頂いた方が良いと思います」

県によると、消火活動は先ほど午後6時に一旦終了し、あす明け方に再開する予定だということです。

また、白滝地区あわせて294世帯への避難情報は、引き続き発令されていて、解除の目途はたっていません。

また、大洲市は先ほど消火活動による消火栓からの取水で火災現場付近の白滝地区と田淵地区で、水道水が赤や茶色に濁る、赤水が発生したということです。

市は、給水車を出動させて、準備が整い次第、住民に対し給水作業を始めることにしています。

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