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最大20分早く津波を観測 南海トラフ巨大地震から命を守る海底工事

2023年11月18日 3:00

もし東日本大震災が発生したときに、三陸沖に海底観測網があったらどうなっていたのか。

青井さんによると事後の解析やシミュレーションなどから、巨大な津波の襲来を15分から20分早く知ることができていたということで、その事実を知らせることでより多くの人を救えていた可能性があるとしています。

南海トラフ巨大地震がいつ起こるのか、今の科学では知りうることができませんが、発生する前に観測をスタートさせることで、未来の命を救う一助となるかもしれません。

しかし、青井さんは、こう付け加えます。

「どんなに科学が進歩して、新しい情報が出るようになったからといって助かるわけではない。 最後、自分の命を救うためには避難するということを本人が決断をして、実際に避難をしなければならない。避難を判断するのはみなさん自身だ」

地震や津波だけでなく、水害でも同じことが言えますが様々な災害を経て、情報や科学は新しくなっていきます。しかし、避難をするかしないかを決めるのは当事者であることは今後も変わることはないでしょう。必要なのは、様々な情報をどのように読み解き、どのような行動をするのか。災害が起こっていない平時でも関心を持って備えていくことなのかもしれません。

南海放送 解説委員 白石紘一

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