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猛威振るう「インフルエンザ」薬も品薄状態…なぜ感染者が急増?いつまで続く?

2025年1月16日 18:30
猛威振るう「インフルエンザ」薬も品薄状態…なぜ感染者が急増?いつまで続く?

今、愛媛県内でも猛威を振るっているのが、“インフルエンザ”です。年末年始、県内の患者数は過去最多となり、薬局では薬が品薄状態になるなど影響が出ています。

なぜこれほどにまで急増しているのか?そして、いつまで続くのか?専門家に聞きました。

市内在住の高齢男性:
「娘が2人おるんですけど、娘の家族全員…もう1か月くらい前かな。スーパーに買い物行くのも人の少ない12時とか、昼休みの間とかに買い物に出かけるようにしています」

市内在住の大学生:
「友人に会いに行ったんですけど、年末年始。会いに行った友達がインフルエンザで遊べなかったことはありました」

市内在住の高齢女性:
「寝込んだらしんどいからね、気を付けてます。手を洗ったりうがいしたらええって。塩水でやってる」

県内では、先月23日からの1週間で、定点医療機関あたりのインフルエンザの患者数が前の週のおよそ1.6倍に。1999年の統計開始以降過去最多となりました。

今シーズン、感染者が急増した理由について県立衛生環境研究所の四宮所長は。
・新型コロナが流行した2020年~22年はインフルエンザの感染がほとんどなく、インフルに対する『集団免疫』が低下したこと。
・去年、全国の「訪日外国人」が過去最多となるなど、『人の移動』が多かったことなどを挙げています。

松山市内の調剤薬局です。

レデイ薬局土居田店 後藤正博薬局長:
「大流行といってもいいレベルで感染者の方も多く、例年に比べてもうちで取扱う件数が数倍位にはなっています」

インフルエンザ患者に処方される抗インフルエンザウイルス薬。こちらの店舗では、この年末年始、例年のおよそ4倍の数を処方したといいます。

後藤薬局長:
「当店の方では何とか薬の方をやりくりして確保して、少し余裕があるんですけど、だんだん入荷状況は悪くなってまして、他の薬局ではお薬がなかなか入ってこないという話」

インフルエンザ用の薬不足に比例して…

後藤薬局長:
「総合感冒薬といわれるものの医療用であったり、あとは痰切りのお薬とかがだいぶ出庫が多く、供給が滞ってるような、何とかやりくりしている状態」

呼吸器系疾患の患者に処方しているというせき止めや痰切りの薬は、コロナをきっかけに需要が高まっている上、インフルエンザの流行と重なり、メーカーの品薄状態が続いているといいます。

また…
「他店舗の話ではあるが100、200個用意しても売り切れてしまうという状況」

県内でも感染者が急増した年末年始には、コロナとインフルエンザを同時に検査できる市販の検査キットの販売数が去年の10倍に。

併設しているドラッグストアでは、市販の風邪薬や解熱鎮痛剤などに薬不足の影響は出ていないということですが、去年から在庫が少なかった葛根湯は年末年始で売り切れ、今も品切れ状態が続いていました。

またマスクや体温計、冷却シートなども例年より2割から3割多く出たということです。

せきや、くしゃみといった飛沫感染で広がるとされるインフルエンザ。マスクや手洗い、うがいなどの基本的な対策にあわせて後藤さんが、心掛けてほしいというポイントが…

後藤薬局長:
「今年は特に家庭内での感染者も多いので、少し寒いとは思うんですけど、ある程度の時間がたった時にはおうちの中の換気、万が一ご家族で感染された方がいた場合にはなるべく接触を控えるといった形がおすすめかなと思います」

【スタジオ】
松友アナ:
感染状況、いつになったら落ち着くのでしょうか?

白石アナ:
県が毎週金曜に公表している最新のデータは、先月30日~今月5日の定点あたりの患者数で34.3人。過去最多となった年末と比べると大きく下がりましたが、これは年末年始で多くの医療機関が休診だったためで、同時期では過去最多の多さです。

今後の感染状況について、四宮所長は「いまは流行の真っただ中で、年が明けて仕事や学校が始まったところなので、今月下旬に向けて更に感染者は増えると見込み」だとしています。

今週末には、大学の共通テストも控えています。県は、より一層の咳エチケットや手洗いを心がけて感染対策を徹底するよう呼びかけています。

最終更新日:2025年1月16日 18:30
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