先週木曜の未明に発生した台風10号。上空の高気圧に阻まれてゆっくりと進んでいましたがその後、進路が西に変わってきています。この原因の一つが台風の西にある寒気をともなう低気圧＝寒冷渦です。反時計周りの流れで台風を西に引き込んでいて、日本に近づくタイミングが遅れています。

最新の進路図をみると日本の南にある台風10号は強い勢力となっていて、時速20キロで西北西に進んでいます。

あさって28日水曜日には、非常に強い勢力となって九州の南に進んできます。中心気圧は950hPa中心付近の最大風速は45m、最大瞬間風速は60mと、台風の中心付近では走行中のトラックが横転するような猛烈な風が予想されていて、今の予想では水曜日の夜遅くになると南予から風速15m以上の強風域に入る可能性があります。

その後29日木曜日になると九州まで進んでくる見込みですが、この時点で予報円がかなり大きく、その後、30日金曜にかけて台風が九州北部を通って日本海に抜けるのか、九州の南から四国付近を通っていくのか予報の不確実性が大きくなっています。

これは台風が上空の気圧の谷に乗るタイミングが各国の予想でまだ揃っていないからなんです。台風がどの時点で東に曲がるかで影響は大きく変わります。

今日の時点では、29日午後から30日午前に県内に接近する見込みで、今のまま台風の中心が予報円の真ん中を通ると警報級の大雨、暴風、高波、高潮のおそれがあります。

台風からのうねりが入る南予は、あさってには警報級の高波で大しけ、また29日木曜から30日金曜にかけては警報級の大雨、暴風、高波、高潮のおそれがあります。

今回の台風は比較的コンパクトですが、勢力が強く動きが遅いので長時間、台風の影響を受け災害のリスクが高まるおそれがあります。

あすにかけて台風外側の雲が太平洋側にかかり、局地的に雨脚が強まります。木曜日になると台風本体の雨雲も南予や山地に流れ込んでくる見込みで、台風の進路によっては水曜日は南予で警報級の大雨のおそれがあります。

金曜日になると台風周辺の雨雲がかかります。日本のモデルは九州北部から日本海に進む予想を出していますが、台風は中心より右側が雨風ともに危険なエリアです。

台風が予報円の中心を通れば、南寄りの暴風を伴ってさらに雨量が増えるおそれがあります。

台風が予報円の中心を通った場合、県内へは29日～30日に接近する見込みです。あすのうちに暴風や大雨などの対策を済ませておきましょう。