2022年5月、聖カタリナ学園高校野球部の寮で起きた集団暴行。

加害者とされた複数の元部員が、日常的に上級生から暴力行為を受けていたなどとして、学校法人と校長に損害賠償を求める訴えを起こしていたことがわかりました。

訴えを起こしたのは、2022年5月に聖カタリナ学園高校野球部の寮で起こった集団暴行の加害者とされた、元1年生部員、7人です。

訴状などによると、元部員のほとんどが2022年4月の入学以降、上級生らから繰り返し暴力を振るわれたり、寮や学校の規則を守らなかった別の1年生に対して体罰を行うよう命令されたということです。

当時、元部員らは、上級生の命令を拒否できない状況にあり、やむを得ず暴行したところ、退学勧告処分を受けたとしています。

一方で、元部員に暴力をふるった上級生は処分を受けておらず、「公平性を欠いている」などとして、学校法人と校長に対し損害賠償を求める訴えを起こしたものです。

原告らは、元同級生に対する暴力を反省した上で、学校が事実を把握しながら不十分な調査を基に退学勧告処分を行ったと指摘。

「開幕日が迫った大会出場に影響を及ぼさないよう、トカゲの尻尾切りで騒動の収束を図った」と主張しています。

聖カタリナ学園高校は南海放送の取材に対し、「現在裁判中のことなのでコメントを差し控えさせていただきます」としています。