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給食のリンゴ食べ園児重体「42回リンゴを提供したうち加熱したのは2回だけ」第三者委が報告書まとめる

2024年3月25日 17:51
給食のリンゴ食べ園児重体「42回リンゴを提供したうち加熱したのは2回だけ」第三者委が報告書まとめる

愛媛県新居浜市の保育園で、給食のリンゴを食べた園児が意識不明の重体となった事故で、市の第三者委員会は事故原因や再発防止についての報告書をまとめました。

事故原因について、委員会は「離乳食の提供方法や誤嚥リスクの認識不足など複数の問題点が重なった結果、事故につながった」としました。

きょう、新居浜市役所で、検証委員会のメンバーが石川勝行市長に報告書を提出しました。

この事故は、去年5月新居浜上部のぞみ保育園で、生後8か月の男の子が給食に出された刻んだ生のリンゴを食べて意識不明の重体となったもので、男の子は現在も意識不明の状態が続いています。

事故が起きた原因について、報告書では、保育園が、昨年度1年間にリンゴを42回提供したうち、加熱したのは2回だけだったなど国のガイドラインに沿っていなかったことや、窒息時に、胸骨圧迫が行われていなかったことなどをあげ「複数の問題点が重なった結果事故につながった」と結論付けました。

また、保育現場での再発防止策として、離乳食の摂食状況は施設と保護者の間で認識の違いが生じないように写真や実物を見ながら合意を得ることや、事故などの緊急時に全職員が迅速かつ的確に対応できるよう訓練を行うことなどが提言されました。

報告書の内容を事前に受け取っていた男の子の父親は。

園児の父親:
「第三者の専門知識を持った人が調べてくれて出た結果は結果としてしっかり調べて頂いていることに感謝したい。何か変わるのかと言ったら特に変わることがない。それで子どもが元気になるのであれば全然いいがそういうわけではないので、もう単純に節目の一つとして今は見ている。ただ、世間の人にどういう状況だったというのが しっかりと伝えられる時なのかなと」

新居浜市の石川市長は、報告を受け、「市として保育施設にガイドラインなどの周知が十分に徹底されていなかったことは反省点である」などとした上で、救急応対訓練の必要性を示しました。

また、男の子の家族に対しては「福祉面も含め検討し、支援できることはやっていきたい」などと話しました。

市は今後、今回の提言を市内の保育施設に周知し、確実に実施されているか確認していくということです。

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