土砂崩れから7か月 松山城周辺で樹木の伐採作業始まるも…再発防止策進まず住民は不安
愛媛県松山市は、きょうから城山周辺で樹木の伐採作業を始めました。去年7月に3人が亡くなった土砂崩れの斜面変形が起きた背景のひとつに、巨木をはじめとする「樹木の生長」があげられる中、作業との関連性は?
松山城の周辺できょう始まった樹木の伐採作業。2023年に発表した管理計画を1年早める形で取り掛かりました。生育状況が悪い木や今後倒れるおそれがある木を予め伐採して、松山城を訪れる観光客の安全を確保するのが目的です。
松山市ではこれまでに、利用者の多い本丸広場や登城道などの周辺で261本の生育状況が不良な木を確認しているということです。
その一方で…去年7月、3人が亡くなった松山城、城山の土砂崩れ。発災後、県が設置した「技術検討委員会」の最終報告では土砂崩れの前提とも言える「斜面変形」が起きた背景のひとつに、巨木をはじめとする「樹木の生長」をあげています。
松山市によると、土砂崩れが起きた場所のような普段人が近づかない急斜面の樹木についての調査は出来ていないということです。
矢田共行さん:
「倒れかかっとる木がいっぱいありますよ。しかもそういう木はみんな大きいもんね」
去年7月の土砂崩れで被災した矢田共行さん。なかなか進まない再発防止に向けた取り組みに不安を感じています。
矢田さん:
「まだまだいろいろな問題が解決してないところがいっぱいあるからね、まだこういう状態やから」
松山市は来年度、斜面などの危険な木の調査を行い樹木の管理計画の見直しを図る方針です。