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平和の大切さをつないでいく 高知市で戦争体験者による講演会【高知】

2024年8月15日 17:08
平和の大切さをつないでいく 高知市で戦争体験者による講演会【高知】
後世に平和の大切さをつないでいこうと、8月15日に高知市で戦争体験者が講演会を開きました。

高知市で開かれた「8・15戦争を語りつぐつどい」は、戦争体験者の高齢化が進む中、経験を語り継ぎ戦争の記憶と平和の大切さを広く伝えていこうと、毎年開かれているものです。

今年は「戦中・戦後、私が受けた教育」と題して、藤本眞事さん(92)が講演を行いました。

藤本さんは戦時中、学校で受けた「教練」と呼ばれる軍事的な訓練や、沖縄戦の敗色が濃厚な中、高知へのアメリカ軍の上陸に備えて戦車への手りゅう弾の投げ方を毎日のように訓練した経験を語り、「人を殺すこと」が10代前半の子どもたちに対しても当たり前のこととして教育されていた現実を明かしました。

戦後も「戦うことができなくて情けない」との気持ちがしばらく抜けなかったという藤本さん。当時、子どもたちへなされていた教育の残酷さを強く語りました。

戦争を知る人が減る中で、平和についてゆっくり考える機会も少なくなりつつあります。参加者はメモを取りながら藤本さんの言葉一つ一つに耳を傾けていました。
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