高知に宇宙の玄関口を!スペースポート計画を立ち上げた男性2人の思い【高知】
高知県内にロケットの離着陸を行うスペースポート=宇宙港を作ろうという団体が2月に設立されました。団体を立ち上げたのは、県出身で中学高校の同級生という2人の男性。掲げたのは「高知に宇宙の玄関口を作る」という壮大な計画です。どんなプロジェクトなのでしょうか。
2月3日に設立した一般社団法人スペースポート高知の発起人で代表理事の古谷文平さんと同じく発起人の小松聖児さん。
■古谷文平さん・小松聖児さん
「スペースポートに明確な定義はないがロケットや将来は民間の飛行機のような形の宇宙船が飛び立って、また帰ってくるような場所のことを一般的にスペースポートと呼ぶ」
スペースポートとはロケットや宇宙機の離着陸場のこと。国内では北海道や和歌山県で運用がはじまっています。
このうち和歌山県串本町で2021年12月に完成したスペースポート紀伊は、年間20機の打ち上げを計画。和歌山県では経済波及効果を10年間で670億円程度と見込んでいます。2人は高知にも人工衛星などのモノや人を宇宙に運ぶ拠点を作りたいと考えていて、地理的な条件も適しているといいます。
■古谷文平さん・小松聖児さん
「まずロケットを打ち上げる場合にはできるだけ赤道に近い方が有利。日本で言うと高知も比較的南にある。海に開けていないといけない。そういった点でも高知は有利」
さらにちょっと意外なポイントも。
■古谷文平さん・小松聖児さん
「これは高知の大きな魅力だと思うが、おきゃくの文化があるように外の人をすごくもてなす。これも1つの観光財源になると考えている」「県民性もすごく大きなところ。日本だけじゃなくて世界の人をもてなしていけるようなスペースポートにしたい」「打ち上げの時にエンジニアが長期滞在するが、飲食や娯楽が必要になる。現在のスペースポートは離島やへき地にある。そういったことがなかなか満たされない点でエンジニア側のニーズもあるのではと思っている」
もともと土佐中学・高校の同級生でサッカー部だった2人。卒業後、古谷さんは総合商社で10年間アフリカビジネスを担当したのち2019年に高知へUターン。家業のホテル経営を担うなかで高知の現状を憂いていました。
■古谷文平さん
「帰ってきてから今後の高知県をどうしたらいいんだろうっていうのをずっと考えていた。人口減少とか少子高齢化とか、なかなか大きな課題が目の前にあって、それに対する対策ももちろん大事だが、本当に数十年後高知県を持続させていくためにどうしたらいいのか考えていた。そのときに、このスペースポートを皮切りに宇宙産業をここで振興するっていうのがいいアイデアじゃないかなと」
去年4月、「高知でスペースポートの開港を目指す」というアイデアを古谷さんがSNSに投稿したところ小松さんが反応。小松さんは海外で衛星などの宇宙機通信システムを設計・開発していて、日本の宇宙輸送について「もったいない」と感じていたといいます。
■小松聖児さん
「日本は人工衛星は多く作られているが、ロケットがあまり作られていない。実際に日本で作られた人工衛星を海外に持って行って海外のロケットで打ち上げられている。それにすごくもったいないという思いがあってロケットの宇宙輸送という部分を改善していかないといけないという強い想いがあった」
意気投合した2人は去年7月に株式会社BUNJI GATEを設立。2月に一般社団法人スペースポート高知を設立して本格的に模索をはじめました。
古谷さんは今後の高知観光のにぎわいにもスペースポートが大きな影響を発揮すると考えています。
■古谷文平さん
「今、インバウンドが来て高知の観光も活性化しているといわれているが、長期的に見たときに高知観光の持続性というか、多くの人に足を運んでもらうテーマが必要。特に12月から2月頭くらいの閑散期は本当に観光客が一気に減少するので、冬場閑散期の観光需要の喚起という意味でも今回のプロジェクトというのは大きな意味をもっている」
2人は今後2029年度の運用開始を目指して勉強会や調査を行うことにしています。高知のために、また宇宙産業の発展のためにも実現に向けて動く古谷さんと小松さんですが、個人的にやってみたいこともあるそう。
■古谷文平さん・小松聖児さん
「宇宙飛行士には絶対なれないと思っていたが民間人が宇宙に行ける時代になって、私は高知県から宇宙空間に行きたい。月面から地球を見てみたい」「わたしはやっぱり日本酒がすごく大好きなので土佐酒をもって宇宙空間で人類最初の乾杯をしたい」
高知から宇宙に飛び立ち地球を見ながら土佐酒で乾杯。果たしてそんな未来がやってくるのか。古谷さんと小松さんの挑戦はまだはじまったばかりです。
2月3日に設立した一般社団法人スペースポート高知の発起人で代表理事の古谷文平さんと同じく発起人の小松聖児さん。
■古谷文平さん・小松聖児さん
「スペースポートに明確な定義はないがロケットや将来は民間の飛行機のような形の宇宙船が飛び立って、また帰ってくるような場所のことを一般的にスペースポートと呼ぶ」
スペースポートとはロケットや宇宙機の離着陸場のこと。国内では北海道や和歌山県で運用がはじまっています。
このうち和歌山県串本町で2021年12月に完成したスペースポート紀伊は、年間20機の打ち上げを計画。和歌山県では経済波及効果を10年間で670億円程度と見込んでいます。2人は高知にも人工衛星などのモノや人を宇宙に運ぶ拠点を作りたいと考えていて、地理的な条件も適しているといいます。
■古谷文平さん・小松聖児さん
「まずロケットを打ち上げる場合にはできるだけ赤道に近い方が有利。日本で言うと高知も比較的南にある。海に開けていないといけない。そういった点でも高知は有利」
さらにちょっと意外なポイントも。
■古谷文平さん・小松聖児さん
「これは高知の大きな魅力だと思うが、おきゃくの文化があるように外の人をすごくもてなす。これも1つの観光財源になると考えている」「県民性もすごく大きなところ。日本だけじゃなくて世界の人をもてなしていけるようなスペースポートにしたい」「打ち上げの時にエンジニアが長期滞在するが、飲食や娯楽が必要になる。現在のスペースポートは離島やへき地にある。そういったことがなかなか満たされない点でエンジニア側のニーズもあるのではと思っている」
もともと土佐中学・高校の同級生でサッカー部だった2人。卒業後、古谷さんは総合商社で10年間アフリカビジネスを担当したのち2019年に高知へUターン。家業のホテル経営を担うなかで高知の現状を憂いていました。
■古谷文平さん
「帰ってきてから今後の高知県をどうしたらいいんだろうっていうのをずっと考えていた。人口減少とか少子高齢化とか、なかなか大きな課題が目の前にあって、それに対する対策ももちろん大事だが、本当に数十年後高知県を持続させていくためにどうしたらいいのか考えていた。そのときに、このスペースポートを皮切りに宇宙産業をここで振興するっていうのがいいアイデアじゃないかなと」
去年4月、「高知でスペースポートの開港を目指す」というアイデアを古谷さんがSNSに投稿したところ小松さんが反応。小松さんは海外で衛星などの宇宙機通信システムを設計・開発していて、日本の宇宙輸送について「もったいない」と感じていたといいます。
■小松聖児さん
「日本は人工衛星は多く作られているが、ロケットがあまり作られていない。実際に日本で作られた人工衛星を海外に持って行って海外のロケットで打ち上げられている。それにすごくもったいないという思いがあってロケットの宇宙輸送という部分を改善していかないといけないという強い想いがあった」
意気投合した2人は去年7月に株式会社BUNJI GATEを設立。2月に一般社団法人スペースポート高知を設立して本格的に模索をはじめました。
古谷さんは今後の高知観光のにぎわいにもスペースポートが大きな影響を発揮すると考えています。
■古谷文平さん
「今、インバウンドが来て高知の観光も活性化しているといわれているが、長期的に見たときに高知観光の持続性というか、多くの人に足を運んでもらうテーマが必要。特に12月から2月頭くらいの閑散期は本当に観光客が一気に減少するので、冬場閑散期の観光需要の喚起という意味でも今回のプロジェクトというのは大きな意味をもっている」
2人は今後2029年度の運用開始を目指して勉強会や調査を行うことにしています。高知のために、また宇宙産業の発展のためにも実現に向けて動く古谷さんと小松さんですが、個人的にやってみたいこともあるそう。
■古谷文平さん・小松聖児さん
「宇宙飛行士には絶対なれないと思っていたが民間人が宇宙に行ける時代になって、私は高知県から宇宙空間に行きたい。月面から地球を見てみたい」「わたしはやっぱり日本酒がすごく大好きなので土佐酒をもって宇宙空間で人類最初の乾杯をしたい」
高知から宇宙に飛び立ち地球を見ながら土佐酒で乾杯。果たしてそんな未来がやってくるのか。古谷さんと小松さんの挑戦はまだはじまったばかりです。
最終更新日:2025年2月24日 18:55