「やった人は罰あたる」と参拝客…法多山尊永寺でさい銭ねらいか仁王門格子削られる被害(静岡・袋井市)
厄除観音として知られる静岡・袋井市の法多山尊永寺。その玄関口となる仁王門で犯行が行われました。
(清水 将光 記者)
「犯行は、寺を守る仁王像の鋭い眼光の中で行われたとみられ、木の格子は雑に削り取られています」
遠州三山の一つ、法多山には国や市などによって指定された文化財が4つあり、今回傷つけられた仁王門はそのうちの1つです江戸時代初期の1640年に建立された仁王門は1954年、国の重要文化財に指定されています。
この仁王門の格子の一部が削り取られているのを4月30日、寺の住職が見つけ、5月1日、警察に通報しました。削り取られたのは、幅 約5センチの木の格子1本で、格子の両側に切り込んだ跡が確認できます。
(参拝客)
「ひどいことしますよね文化財を傷つけてひどいですね」「悲しくなりますね。よく来るので」
(参拝客)
「こういうことをやった人はいい人生を送れないと思う、罰があたる」
現場を発見した住職は、愚かな犯行に怒りをにじませます。
(尊永寺 住職 大谷 純應さん)
「皆さん厳かな気持ちでお参りをする。清らかな気持ちでこの門を通る」「正直言うと腹立たしい気持ちもあるし、何よりも貴重な文化財を傷つけられたのは悲しい」
傷つけられた格子の先にはさい銭箱がありますが、さい銭は盗まれていなかったということです。
しかし、重要な文化財を傷つけた代償は図り知れません。
(尊永寺 住職 大谷 純應さん)
「国指定の重要文化財ということで保存し後世に残さないといけない。地域の宝物本当に悲しいこと2度とあってはならないしてほしくない」
警察は、何者かが さい銭を盗もうとして格子を削り取った可能性もあるとみて、器物損壊事件として周辺の防犯カメラなどを調べています。