北海道知事不満・苦言あらわ「繰り返し意見述べてるが一切書いていない」“核ごみ文献調査公表”
いわゆる「核のごみ」の最終処分場建設に向け、北海道寿都町と神恵内村で続く文献調査の報告書原案について、鈴木知事は「地元から出た意見が十分に盛り込まれていない」と不満をもらしました。
(鈴木知事)「現時点で反対の意見を述べると私は繰り返し申し上げているのですが、それも何にも書いていないです」
鈴木知事が不満をあらわにしたのは、おととい(2024年2月13日)公表された文献調査の「報告書原案」です。
高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定をめぐり、寿都町と神恵内村では2020年から文献調査が実施され、13日に報告書の原案が公表されました。
いずれのマチも次の概要調査に進む「候補地」と示されています。
鈴木知事が問題視したのは地元の意見に関する記述です。
原案では反対派の住民も参加した「対話の場」について記載されていますが、「多様な対話が重ねられた」との表現に留まっています。
また、鈴木知事は自身が調査について何度も反対意見を述べているにもかかわらず、その内容が盛り込まれなかったことに強い不満をもらしました。
(鈴木知事)「私も繰り返し意見を述べているが、それも一切書いていないのであれば、基礎的な中立・客観・公正な議論ができなくなる。エリアとしてはここが可能ですと、それだけ説明したら、じゃあ北海道でやればいいじゃないかとなりますよ」
報告書の原案に苦言を呈した鈴木知事。
文献調査の報告書の完成には少なくともあと数か月かかる見込みです。