“蒸発現象”対向車のライトで歩行者が消える…事故の危険性 日没早まり夜道に注意 北海道
日に日に日没が早まり、交通事故の発生が懸念されます。
ドライバーと歩行者がそれぞれどう注意すべきか取材しました。
(根本記者)「午後4時半すぎの札幌市手稲区です。すでにあたりは暗くなっています」
こうした環境で開かれたのが、夕暮れの時間帯に車のドライバーから歩行者がどのように見えるか実験をする交通安全の講習会です。
実験では車のライトを消した状態で7色のカラーコーンを服の色に見立てて並べます。
一番左は白ですが…
(警察官)「2本目は何色かわかりますか?」
(参加者)「黒?紫?」
(警察官)「2本目は茶色です」
(参加者)「あー」
(警察官)「秋口によく着るコートは茶色とか黒が多いと思いますが、茶色なんて何色か最初わからないですよね」
そこでハイビームで車のライトを点灯させるとー
(根本記者)「いま車のライトがつきました。こうして初めて茶色があることなどがわかります」
さらに、暗い色の同じ服を着た人でも見え方に違いが。
腕や靴のかかと部分の小さな反射材が目立ち、人がいることがわかりやすくなります。
さらに実験ではー
(根本記者)「対向から車が来ているという想定です。下半身はわかりますが、光の加減から上半身はほとんど確認することができません」
対向車との光の間に人が立つとその姿が見えにくくなる「蒸発現象」も再現されました。
(参加者)「7色は5色しかわからなかった。周りの確認とスピードを出さないことを心がける」
(参加者)「見えないことが多かった。反射材は良いのかなと」
(手稲警察署交通一課 相馬義範課長)「人々の活動時間帯がこのように見えづらい時間帯になるので、歩行者被害の事故の発生が非常に多くなる。運転する人も歩行者も互いに存在をアピールし、思いやりのある交通安全に努めてほしい」
日没の時間がますます早まるなか、歩行者と車それぞれが危険を回避するための意識を高めることが重要です。