国民食ピンチ⁉“カレー原価”過去最高 店でスーパーで…野菜・お肉の高騰乗り切るあの手この手
暑い夏に食欲をそそる「カレーライス」がいま、物価高騰の波にさらされています。
カレー1食にかかる費用は、食材の値上がりで過去10年で最高になりました。
家庭の人気メニューに何が起きているのでしょうか。
新鮮な夏野菜をカラッと素揚げし、20種類のスパイスを使ったルーに盛り付けると…
鮮やかな見た目が食欲をそそる、野菜カレーの出来上がりです。
(藤得記者)「スパイスがとても効いています。野菜も素揚げされることで甘味を増していておいしい」
札幌市中央区のカレー店です。
こだわりのスパイスカレーがいま、試練に直面しています。
(佐藤貴一店長)「数年前より2割くらい上がっているようなイメージですね。上がり方がここ最近少し激しいかなと」
中でも、カボチャなど一部の食材は仕入れ値が倍になっているといいます。
(佐藤貴一店長)「こればっかりはどうしようもないというか、我慢するしかないですよね、値上げするわけにもいかないですし」
様々な食材を使うカレーライス。
帝国データバンクの調査では、カレーライス1食にかかる費用は、肉や野菜など食材の値上がりで、2023年より30円増え、過去10年で最高となりました。
手稲区のスーパーです。
ニンジンの市場価格が平年の3倍、ジャガイモ・玉ねぎは2倍まで上がり、店頭価格が高くなりすぎないよう苦労したといいます。
(現金問屋手稲店 津司達也社長)「本州の高温がかなり大きかったみたいで、かなり向こうで採れが悪いので、北海道のが回っていったり、全体的に足りなかったのが原因」
消費者はあの手この手で野菜の高騰を乗り切っています。
(買い物客)「いまの時期だと自分で作ったジャガイモを使って、ニンジンと玉ねぎは買いますけれど」
(買い物客)「ジャガイモとかニンジンを多くしない分ほかの野菜で補っています」
一方、お盆を過ぎて野菜の流通量は回復傾向で、値段は徐々に落ち着きを取り戻しているといいます。
(現金問屋手稲店 津司達也社長)「最近はお盆あけて少し落ち着いてきたと思います。コメとか含めて高いものがたくさんありますが、落ち着いてカレーライスを食べてもらえればうれしいです」
物価高騰の波にさらされている食卓の定番・カレーライス。
消費者は値段を見極めながら、さまざまなアイデアで値上げを乗り切ろうとしているようです。