北海道当別町で子どもを匿名で預かる、いわゆる「赤ちゃんポスト」を運営している女性が、今年に入り新生児1人を一時保護していたことが分かりました。

今回、女性に相談を寄せた母親は「1人で赤ちゃんを産みました。赤ちゃんポストに預けたいです」などといった内容を、SNSで要請してきたということです。

連絡を受けた女性は、母親が子どもを出産した石狩管内の宿泊施設前で、生後間もない母子と対面し女児を引き取りました。

女性は「母子ともに救急搬送しようとしたものの、母親が抵抗感を示したため、女児のみを当別町の施設に連れ帰った。母親は経済的に困窮していて、周囲に頼ることのできない事情があった」と話しています。

施設に到着後、女性は児童相談所に連絡し、女児を救急搬送したということです。

北海道によりますと、女児は児相に保護され、現在、児相と母親は連絡がとれる状態だということです。

道の担当者は、母親が医療機関の受診や助産師の立ち合いもなく1人で出産していたことから、「一歩間違えば危険な状況だった。母親から連絡を受けた時点でただちに児相に連絡し、対面後も母子ともにすぐに救急搬送してほしかった」と話しています。

道は、予期しない妊娠などで悩みや不安を抱えた際には、24時間LINEなどで無料相談できる「にんしんSOSほっかいどうサポートセンター」を利用するよう呼びかけています。