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【交通・乗り物NEWS】北陸新幹線の延伸をチャンスに JR大糸線が臨時バスで“増便” 誘客ねらう 《新潟》

2024年5月18日 19:14
【交通・乗り物NEWS】北陸新幹線の延伸をチャンスに JR大糸線が臨時バスで“増便” 誘客ねらう  《新潟》

新潟県糸魚川市と長野県を結ぶJR大糸線について沿線自治体などで組織する団体は、「本格的な利用促進・利便性向上」の取り組みを発表しました。このうち、6月からは北陸新幹線に接続し糸魚川と長野県の白馬を結ぶ臨時バスを走らせ“実質増便”を図ります。

JR大糸線とは

JR大糸線は、長野県の松本と新潟県の糸魚川を南北に結ぶ路線です。

長野県内の松本~南小谷はJR東日本が運行しています。

長野県の南小谷から県境を越え新潟県の糸魚川まではJR西日本が運行しています。

南小谷~糸魚川などの区間では利用者が少ないのが現状です。

利用者が少ない現状

特に南小谷~糸魚川は2022年度の1日1kmあたりの乗車人数が108人にとどまっており、JR西日本は「大量輸送という観点で鉄道の特性が十分に発揮できていない」線区の1つとしています。

北陸新幹線の延伸をチャンスに

こうした中、糸魚川駅で接続する北陸新幹線が今年3月、金沢から福井県の敦賀まで延伸開業したため、その先の関西方面などからの誘客を図ろうと、新潟・長野両県の沿線自治体などでつくる団体やJR西日本は沿線の魅力を紹介するPR活動や旅行商品の企画、臨時バスの運行などを行うことにしました。

臨時バスを走らせて“増便”

臨時バスを走らせる「大糸線活性化協議会」によりますと、現行の鉄道ダイヤに加え、バスによる増便を行うことで利便性を高め、利用促進と沿線の活性化に取り組むということです。

糸魚川と白馬の間を1日4往復運行

臨時バスの運行期間は6月1日から2025年3月31日までで、糸魚川と長野県の白馬の間の約45キロを、54人乗り、または58人乗りのバスが1日4往復します。

JRの乗車券や定期券で乗車でき、停車場所は大糸線の各駅前を基本とします(駅から離れた場所に停車する駅もあります)。

バスは、糸魚川駅で北陸新幹線と大糸線の接続がよくない時間帯に走らせます。現在、糸魚川発着の大糸線は上下各9本ありますが、北陸新幹線との接続で1時間以上待つケースもあります。

事業費は約1億2500万円で、国の補助金のほかJR西日本や自治体が負担し、バス運行と乗降調査を行います。

バスで増便する理由とは

大糸線活性化協議会によりますと、糸魚川~南小谷の間は、上下列車の行き違いができるのは根知駅のみとなっていて、列車の増便を図るためには行き違いができる場所を増やす必要があるため、“すぐにできること”として、バスによる増便になったということです。

また、大糸線は南小谷を境に運行会社が異なるなどのため直通列車がありませんが、糸魚川から南小谷を通り、インバウンドなど観光客の人気の白馬に直通することでニーズなどを探り、今後の利便性向上につなげたいということです。

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