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JA新潟厚生連の経営悪化 “来春 資本枯渇か” 地域医療存続へ 6市が県に緊急措置を要望 《新潟》

2024年8月27日 19:19
JA新潟厚生連の経営悪化 “来春 資本枯渇か” 地域医療存続へ 6市が県に緊急措置を要望 《新潟》

県内で11の病院を運営するJA新潟厚生連は経営状況の悪化から医療提供体制の維持が困難になるおそれがあります。病院が立地する6つの市は緊急的な措置を講じるよう県に要望しました。

JA新潟厚生連は昨年度の決算で35億9000万円余りの赤字となりました。

今年度は60億円以上の赤字が見込まれ、来年4月には資本が枯渇するおそれがあると発表しています。

そうした中、JA新潟厚生連が地域医療の基幹的な役割を担う糸魚川市や佐渡市など6つの市で構成される協議会は県に緊急的な措置を講じるよう要望しました。

〈地域医療連携推進協議会 会長 米田徹 糸魚川市長〉
「今後も県民が住み慣れた地域で 安心して暮らしていけるよう地域医療確保のため、覚悟を持った緊急的な財政支援等を講じていただけるよう花角知事に要望させていただきます」

人口減少に伴う患者数の減少。

さらに、今も続くコロナ禍での受診控えの傾向から経営の悪化が加速しているといいます。

〈JA新潟厚生連 塚田 芳久 代表理事理事長〉
「コロナ禍からの脱却、ことし6月から始まった診療報酬改定、こういった時代的流れ、あるいは医療環境の変化の中で、地域の医療は非常に難しく経営的には非常に難しくなったということを認識している」

地域医療の存続のため、要望では緊急の財政措置や経営改革への財政支援など5つの項目について求めています。

〈花角知事〉
「県内の地域医療を支える2大病院ネットワーク、厚生連病院とそして県立病院も大変厳しい状況に置かれているのが、現状でございます。安心して医療が受けられる県内の地域医療提供体制を一緒に目指してまいりたいと思います」

〈地域医療連携推進協議会 会長 米田徹 糸魚川市長〉
「(知事には)この窮地を一体となって乗り越えていくという理解を示していただいたと捉えています」

県内では13ある県立病院も厳しい経営状況に置かれているため、今後、地域医療の提供体制が大きな課題となります。

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