教師がSNSで中傷投稿 自覚がないまま加害者になるケースも…「SNSトラブル」防ぐには【大分】
大分県大分市の小学校教師からSNSで中傷されたとして女性が警察に告訴状を出したニュースを先日、お伝えしました。
自分が被害者にも加害者にもなり得るのがSNSの世界。正しく付き合っていくにはどうすればいいのか専門家に聞きました。
多くの人が利用しているSNS。
総務省によりますと、おととしの日本のSNSの利用者は人口の8割以上にあたる約1億200万人に上っています。
SNSは便利な一方でトラブルも。
【X投稿】
「お子さんがポンコツにならないように頑張って下さい。もう遅いかもしれないけどね。知らんけど」
これは大分市の小学校に勤務する男性教師のXの投稿です。
1月、愛知県に住む女性を中傷する投稿を繰り返し行い、その後女性は警察に告訴状を提出しました。
男性教師による中傷はほかの人にも…
【X投稿】
「バカはどこまで行ってもバカである。無能な暇人がうらやましい」
問題の発覚を受けて大分市教委は、全教職員に対し緊急の研修を実施するなど再発防止に取り組んでいます。
もし、SNSで他人から中傷されたり身に覚えの無い話を拡散されたらどうすればいいのでしょうか。
専門家は警察などに早めに相談することが大切だと指摘します。
――くまがい法律事務所 熊谷洋佑弁護士
「(自分に関する)書き込まれている内容を消す手続きと、誰が書いたかを探す手続きが必要だが、どちらの手続きも早く動かないと書かれているものはどんどん拡散していく」
一方で、自覚がないまま自分が加害者となってしまうケースもあるといいます。
――くまがい法律事務所 熊谷洋佑弁護士
「自分がどういう意図で発信したかよりも、相手がどう受け取るのか(が大事)。SNSの場で戦わないっていうこと。アクセルとブレーキっていう表現を使うことがあるが、きちんとブレーキを利かせた状態で使うっていうことが大切かなと思います」
誰もが気軽に利用できるSNS。
だからこそ書き込む前に立ち止まって考え、正しく利用する一人一人の意識が大切です。
熊谷弁護士によりますとSNSでの中傷は侮辱罪や名誉棄損罪などに問われる可能性があります。
2019年に発生した東京・池袋の暴走事故を巡ってSNSで遺族を中傷し、別の投稿でも警察官の業務を妨害した男は東京地裁から拘留29日、懲役1年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡されています。
知らず知らずのうちに犯罪者とならないためにも、SNSでの発言は慎重になることが大切です。