インフルエンザ猛威 さらに拡大する可能性も 今年の特徴は…対策は…
インフルエンザが猛威を振るっています。現場の医師は、最大9連休となった年末年始の家庭内感染が職場や学校などでさらに拡大する可能性もあるとして警鐘を鳴らしています。
親子
「年末にこの子がインフルエンザになりまして、結構熱も出て病院に行って検査を受けてインフルエンザだったんですけど、『気持ち悪い気持ち悪い』って熱が下がったあともよく言ってました」
子ども
「気持ちわるい…」
Q今は?
父親「今は元気だよね」
子ども「うん」
親子
「実家が神奈川なんですけど、そっちの方はコロナ、インフルが流行っているみたいだったので。結構親戚ではかかっている人もいたので帰らずにこっちで過ごしていた」
県内のインフルエンザ感染者は12月上旬ごろから急激に増加。9日、県が発表した1月5日までの1週間に届け出があった感染者は、1医療機関当たり「47.92」人で県内全域には今も「インフルエンザ警報」が出されたままです。
母親
「熱がいったん、ぶり返してという感じで…」
医師
「咳・鼻水とお腹痛いのかな?もうお腹痛いのは少し?」
母親)
「まだお腹痛い?」
中野市の北信総合病院小児科には9日も発熱やだるさを訴える子どもたちが診察に訪れていました。5歳の女の子は、弟や祖母など家族が次々とインフルエンザになる中、腹痛や頭痛に加え39度台の発熱でインフルエンザの検査を受けました。
医師
「結果ね、インフルエンザA型ですね」
母親
「あっ、そうですか」
医師
「陽性が出ていますので、おばあちゃんと一緒」
インフルの診断受けた子どもの母親
「(年末年始は)弟から始まってこの子とあと同居しているおばあちゃんもやっぱり同じような症状でみんなで具合悪くなってしまってもう全滅しそうな感じで…」
病院では、最大9連休となった今年の年末年始の間に発熱患者が546人、このうち241人がインフルエンザと診断されました。乳幼児から高齢者まで幅広く感染しているという今シーズンのインフルエンザ。その特徴は?
北信総合病院小児科蜂谷明部長
「いま流行っているインフルエンザはインフルエンザA型と言われるものです。インフルエンザA型の中でも2009年に流行した豚由来のインフルエンザウイルスが流行しているという状況です。このウイルスは、最近流行っていなかったので感染力が非常に強いことと免疫力を持っていない方が多いので感染する方が多いという状況になっています」
インフルエンザの急激な流行拡大。こうした中、8日、沢井製薬は治療薬「タミフル」のジェネリック医薬品について製造が追いつかないとして一時的に供給を停止する発表しました。
北信総合病院薬剤部 久保田健部長
「当院もきのう(メーカーから)連絡を受けましてドライシロップの方が1月下旬。カプセルの方が2月上旬に復帰するということでしたので当院に限って言えば何とか持つんじゃないかなと思うんですが」
薬剤師によりますと、他の抗インフルエンザウイルス薬は十分に入ってきているため、過度に心配する必要はないということです。ただ、錠剤が飲み込めない小さなこどもには、ドライシロップが必要なため、薬がなくなることのないよう処方時の工夫が必要になってくるとしています。
北信総合病院小児科 蜂谷明部長
「年末年始で、いろいろな方との交流があったと思いますので(ウイルスを)もらっている方もいますし症状が出てき始める方もいると思う。熱が出る前に、寒気がするとか喉が痛いとか咳が出るとかちょっとした症状でももしかしたら感染しているかもしれないと思っていただいて自ら人に移さないという気持ちと誰かからもらわないということを含めてマスクや手洗いうがいなどの感染対策をしていただければと思う」