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地元住民の憩いの場がまたひとつ… 閉店まであと10日「ながの東急ライフ」3月末で34年の歴史に幕

2025年3月21日 19:28
地元住民の憩いの場がまたひとつ… 閉店まであと10日「ながの東急ライフ」3月末で34年の歴史に幕

地元住民の憩いの場としても愛され続けている長野市のスーパー「ながの東急ライフ」。

3月いっぱいで34年の歴史に幕を下ろします。感謝や寂しさ、それぞれの思いを抱えながら、閉店まで残り10日です。

「どうぞ~いらっしゃいませ」

3月末で閉店する「ながの東急ライフ」。JR長野駅からひと駅の、北長野駅前に位置します。

その店内で、ひときわ響く声…。

およそ800種類の酒をそろえる「酒のかくおか」の2代目、岡大輔社長です。

岡大輔社長
「多くまとめて買っていただくので、3月になってからもどんどん仕入れる羽目に…ありがたいことです」

テナントとして29年。社長の接客も人気で客が次々に訪れていました。

常連客は
「寂しいね。近くにスーパーはあるけどお話をしながら買い物ができる酒屋さんはないから」

店を構えたのは1996年。それまでは160年以上味噌や醤油など醸造を行っていましたが先代で父親の喜昭さんが酒屋としての歩みをスタートさせました。

そして「かくおか」と言えば…。

阪神タイガースです。

店内には阪神グッズが飾られているほか優勝したときには記念セールを実施。阪神ファンが集う場所でもありました。この日ももちろん阪神トークで盛り上がります。


「昔は強かった~今あの頃よりも投手陣もいいんでね。打ってくれさえすれば勝てるようなチーム作りになっているので」
「後は監督の采配だな。球児(藤川監督)に頑張っていただいて一緒に応援しましょう」
岡社長
「阪神好きなお店の方は店の心配もそうだが集まれる場所はどうしてくれるんだと。店のことも心配してくださいよと」

東急ライフの閉店が決まった去年9月以降、店の移転先を探しているものの、まだ決まっていません。

岡大輔社長
「酒屋としては初めてお店を出したのがここなので一から始めていろんなお客様に支えていただいて教えていただきながらきょうに至った感謝に気持ちしかない。閉店後のこと考えられていないが商売させていただけるのは残り僅かで寂しくて、ここで買いたいというお客さんが居るのでそれに応えられないのが寂しい残念でなりませんね。でも今後も頑張って続けていきたい」

10日後に閉店が迫ったながの東急ライフでは別れを惜しむ企画も…。

深澤店長
「1つずつ読んでいるともう涙が出るほどうれしいです」

3月末の閉店に向け、特設ボードには溢れるほどのメッセージが。

「私たちの青春の場所でした!ありがとうございました」
「ありがとうなんですが...お疲れ様なんですが...4月からどーしよーかと迷う所です、助けてください!」

1990年11月、長野市吉田地区の再開発の一環としてオープン。食料品に衣料品、雑貨から生花まで扱う総合スーパーとして地元住民の生活を支えてきました。

しかし、売上高は2008年度のおよそ45億円をピークに減少し昨年度は25億円。建物の老朽化などもあり営業の継続は困難だと判断され、34年の歴史に幕を下ろします。

買い物客は
「寂しいって言って終わっちゃうからって言ってきょうも来ました。お買い物したりハンバーガー食べたり100円ショップで子どもたちが自分で買い物したりとか」

閉店で見えてくるのが「地域の買い物難民」です。

北長野駅から半径およそ2キロの範囲には、少なくとも10店のスーパーがありますが、ながの東急ライフが閉店すると空白地帯が生まれます。

近所の人は
「(歩いてこられるスーパーが)ないんですよ、大きいのはあるけど小さいこういう中ぐらいのお店で何でもあるのは私たちくらいの年代になると今度からどうしようという感じ」

高齢者の利用も多い東急ライフ。地域に根付いた買い物と憩いの場でした。

深澤店長
「本当に普段着でおうちにいるのと同じ感じでお買い物いただいてましたのですごく身近に感じていただんだなと。(閉店発表から)徐々にお客様も増えています。 最後までお客様の気持ちに寄り添って、笑顔で感謝の気持ちで迎えたいと思います。」

閉店まで 残り10日―。

最終更新日:2025年3月21日 19:29
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