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「最初にどこを消火するか把握が大変」 南陽市の山火事 鎮圧までの消火活動を陸自隊員が振り返る

2024年5月16日 18:36
「最初にどこを消火するか把握が大変」 南陽市の山火事 鎮圧までの消火活動を陸自隊員が振り返る

南陽市で発生した大規模な山林火災では東根市に拠点を置く陸上自衛隊第6師団が出動し、連日、ヘリでの消火活動などに当たりました。隊員たちに消火活動の緊迫の現場の様子を聞きました。

南陽市の「秋葉山」で発生した山林火災では、出火した5月4日に県を通して陸上自衛隊に災害支援が要請されました。隊員およそ100人が上空、そして地上から消火活動に当たりました。

中川悠アナウンサー「こちらが、今回の山火事で使われた自衛隊のヘリコプターです。 ヘリコプターに 吊るして使う消火用のバケットには水が500リットル入りますが、 中のひもを引っ張ると散水できる仕組み」

今回の山林火災には、県内と県外から7機の自衛隊ヘリが出動しました。

陸上自衛隊第20普通科連隊武田宜則連隊長「散水のやり方で工夫したのが、火点に直接散水する。二つ目が、燃え広がりを防止しつつ、山の斜面の上部から下流に落ちるような散水した」

山林火災としては、県内最大規模になった南陽市の火災。鎮火したのは、発生から9日目と消火活動が長期化しました。

地上から指揮を執った陸上自衛隊第20普通科連隊三浦辰義 第4中隊長「煙の位置など場所を把握するのが非常に困難だった。上空のヘリのパイロットからの情報を集約してどこが燃えていて1番最初に消火しなくてはいけないのかを把握するのが大変だった」

現場での消火活動を通して、暖冬の影響も延焼が長引いた原因の1つだと分析しています。

陸上自衛隊第20普通科連隊武田宜則 連隊長「暖冬で雪が少なく土質、落ち葉などが湿っていない。4月7日以降、県内に乾燥注意報が出続けていることで、落ち葉や枯草、木自体が乾燥しているので、延焼が広がりやすいと認識している」

自衛隊では、今回のような大規模な山林火災の発生を防ぐためにも火を使う際は火元から離れず、火が消えたのを確実に確認することを呼びかけています。

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