児童たちが自分の考えをタブレットなどで共有 AIが習熟度に合わせ個別に出題も 寒河江市の小学校

パソコンやタブレット端末を活用した、情報通信技術「ICT」教育がいま、全国的に普及が進んでいます。こうした中、授業に個別対応の学習アプリを導入し、子どもたちが主体になって学び合う寒河江市の小学校を取材しました。
寒河江市立白岩小学校。この日、6年生の教室では、タブレットを使った学級活動が行われていました。卒業まで残りわずか、テーマは、中学校進学に向け不安や悩み楽しみにしていること。まずは、自分が思っていることをタブレットに打ち込んでいきます。子どもたちが使っているのは、通信教育大手のベネッセが開発した「オクリンクプラス」という学習アプリ。打ち込んだ一人一人の不安や悩みをすぐにクラスの仲間と共有できるのが特徴です。
授業「自分の中で考えていた勉強、交流、友達、部活のことでどれが心配?」
タブレットに打ち込んだ後は、グループになって意見を交換。子どもたちが主体となり学び合う授業が行われていました。
授業「心配なことは言葉遣い。先輩たちと会話をする時に言葉遣いに気を付けたい」「人としゃべるのが上手になりたい。部活を頑張ることが楽しみ」
児童「自分の考えがこの考えで合っているのか不安だったが悩んでいる時に友だちの考えを見て自分の考えにつなげることができた」
寒河江市は、この学習アプリを4年前に導入。現在は、市内12のすべての小中学校で授業に取り入れているということです。
寒河江市立白岩小学校 佐々木葉子教諭「タブレットで友だちの考えを見て自信を付けたり違う時はどういう考えと友だちの考えにチャットでコメントを入れリアクションしたり勇気づけられている子どももいるので活用していて助かる」
一方、算数の授業でも…。
小坂憲央アナウンサー「子どもたちはタブレット端末を前に問題を解いているんですがモニターには友だちの考え方進捗状況が映し出されています」
問題を解いた子どもたちは、解き方など考えについて話し合う姿が見られました。さらにこちらは、タブレット端末を使った算数のドリル。よく見るとモニターには、それぞれ違う問題が出されています。AIが習熟度に合わせ、個別に問題を出題していました。
児童「最初は戸惑った。ずっとノートに書いていたので慣れなかった部分もあるが段々慣れてきた。オクリンクプラス(教材アプリ)の方が断然いい」
ベネッセコーポレーション小中学校事業本部一杉元嗣さん「一律ではなく個別最適な学びが求められている。友だち同士で学び合いながら自分の学びを深めていく姿に変わっていくと思う」
アプリが子どもたち一人一人の意見を集約して意見交換を促したり、習熟度に応じて先生のように指導する。授業のデジタル化が進んでいます。