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山形大学 新しい教育学部 教員免許取得を必須とした課程のみ設置 全国的な教員不足受け

2025年1月16日 18:14
山形大学 新しい教育学部 教員免許取得を必須とした課程のみ設置 全国的な教員不足受け

山形大学は16日、今ある地域教育文化学部を再編し来年4月に開設する新しい教育学部について、当初の計画を変更し教員免許取得を必須とした教員養成課程のみとすると発表しました。全国的な教員不足を受けての対応だとしています。

山形大学 出口毅副学長「全国的に教員不足でかなり厳しい状況となっている。今回学校教育・教員養成課程1課程に特化して教員養成課程の教育学部という形にする」

山形大学の「教育学部」は、教員の計画養成課程の再編を目指した国の方針などを受け2005年に「地域教育文化学部」に再編されていました。
現在山形大学にある、文系学部は人文社会科学部と、地域教育文化学部があり、このうち地域教育文化学部には、小学校の教員免許取得が卒業要件の「児童教育コース」と教員免許が卒業要件ではない「文化創生コース」があります。この地域教育文化学部が2026年度から「教育学部」に移行します。
去年10月に発表された新しい教育学部の構想は、教員免許の取得を目的とする学校教育教員養成課程と教員免許の取得を目的とせず、臨床心理やスポーツなどを学ぶ地域教育共創課程の合わせて165人を募集する予定でした。
発表では、この構想を変更し教員免許の取得を目的とする学校教育教員養成課程のみを募集するとしています。小・中学校の教員や理数に強い教員などを養成するコースがあり、定員を145人とするとしています。
背景には、小学校教諭を中心とした教員の不足を受け、文科省が教員免許の取得を必須としない教育学部の課程を廃止する方針を示したことがあります。

山形大学 出口毅副学長「教員不足の課題に対する教育学部の設置となると教員養成に特化した形になる。本学の教育的な資源を教育学部に注いでいくと判断」

山形大学 玉手英利学長「最終的にこういう形になって良かったと思っている。大学としてはしっかり教員養成をやっていきますということを明確にする上で教員免許取得が必須ではない「ゼロ免課程」を無くすということはそれなりの覚悟を示し、入ってくる皆様に対してメッセージを伝えるうえで重要」

新しい教育学部の設置構想は今年度中に文科省と協議し新年度に審査を受ける予定です。

最終更新日:2025年1月16日 19:39
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