イギリスのアルコール業界誌が表彰 CO2排出実質ゼロで酒造りの米沢市の酒蔵
製造工程でCO2の排出を実質ゼロとし、また、農薬を使わない酒米づくりに取り組む米沢市の酒蔵が12月、イギリスのアルコール業界誌から表彰されました。
表彰を受けたのは米沢市の酒蔵「小嶋総本店」です。今からおよそ430年前の1597年、安土桃山時代に創業した造り酒屋です。
この酒蔵は、除草にアイガモロボットを活用し、農薬を使わない酒米づくりを進めています。
さらに、通常は廃棄する酒かすを、バイオガス発電所で活用。再生可能エネルギーによる発電に置き換えることで、ことし、東北地方の酒蔵として初めて、酒造りにおけるCO2の実質排出ゼロを達成しました。
小嶋総本店小嶋健市郎社長「夏が暑くなってきた影響でコメの品質が年々悪くなっているので他人事じゃない。自分たちもそうだし次世代のために自分たちの生産活動を見直したいと思った」
こうした取り組みが評価され、12月5日、イギリスのアルコール業界誌「ドリンク・ビジネス社」が2つの賞を贈りました。このうち、「再生可能エネルギー実施賞」は、小嶋総本店が受賞。蔵で取り組んでいる酒かすを活用した再生可能エネルギーの利用と二酸化炭素の排出削減が評価されました。
もう1つの「ベスト・グリーン・ローンチ賞」は、小嶋総本店が製造した日本酒・「純米大吟醸アイガモロボ農法」が受賞しました。農薬を使用せず、また、アイガモロボというユニークなロボットで栽培したことが評価されたということです。
小嶋社長「持続可能を目指す活動は地味なので後回しになりやすい少しずつ社会で評価していただけるようになれば取り組む人も増えていくと思う」
今回受賞した日本酒は小嶋総本店のオンラインショップなどで購入できるということです。