全国からファンが…山形・酒田市の離島「飛島」でバードウォッチングが人気 注目の野鳥観察ツアーに同行
山形県酒田市の離島「飛島」では、春の行楽シーズン、野鳥を観察する「バードウォッチング」に全国からファンが訪れます。注目を集める島内での野鳥観察ツアーにカメラが同行しました。
山形県内唯一の人が住む離島「飛島」。この時期は、冬を温暖な東南アジアなどで過ごした小鳥たちが北海道やシベリアなどへ渡る途中に翼を休める中継点になっていて、全国から野鳥ファンがやってきます。
4月29日に行われたのは、天童市在住でバードウォッチングのガイドを務めている簗川堅治さんの野鳥観察ツアー。参加したのは、ともに東京都から訪れた野鳥ファンの男性2人です。飛島では、森の小さな貯水池が小鳥たちのエサ場になっていて、野鳥観察ポイントの1つです。
野鳥ガイド・簗川堅治さん「センダイムシクイですね」
木々の間を飛び回る小鳥たち。枝にしばらく止まっていたのはキビタキ。胸の羽が黄色いのが特徴です。
続いて向かったのは現在、休校となっている飛島小・中学校のグラウンド。草の種や土の中の小さな虫を好む鳥たちが集まります。
こちらは日本海側の離島以外ではあまり見ることができないというシベリアアオジです。
校庭のサクラの木に止まったのは、鮮やかな青色などが特徴のオオルリ。
一方、ツタの枝に止まったのは、キビタキです。黒と黄色のコントラストも鮮やかなオスの成鳥です。
ツアー客「飛島は前はあまり知られていなかったです。ちょっと調べて、鳥の天国みたいな感じで小鳥が多いですよね。それを見たかったんです」
ツアー客「(Q・飛島の魅力は) 普通に見られる鳥も間近に見られるから楽しいし上手くすれば一生に一度見られればラッキーという鳥にも会えるということ」
飛島ではことし、目撃されるのは18年ぶりというヨーロッパコマドリという鳥も飛来していたといいます。
野鳥ガイド・簗川堅治さん「ことしは冬がだいぶ暖かい年で、本来今の時期にいる鳥は見られなくなった。その代わりもっと後に出る鳥がいま来ている。地球全体がおかしくなって鳥の生態や渡りにも何らかの影響を及ぼしているだろう」
飛島でのバードウォッチングのシーズンは、鳥たちが移動する春と秋で、観察ツアーはこの時期に不定期で開催されるということです。