「スケジュール大幅遅延・コスト増大」で…米沢市・栗子山の風力発電事業計画 事業会社が計画断念を発表 山形県
山形県米沢市の栗子山で進んでいた風力発電事業計画について、スケジュールの遅れやコストの増大が見込まれるとして、事業会社が計画の断念を発表しました。
東京都の「JR東日本エネルギー開発」はこれまで、米沢市の栗子山に最大で10基の風力発電機を設置する事業を計画してきました。
一方で、地元住民らで作る市民団体は、国の天然記念物・イヌワシの風車への衝突などが懸念されるとして計画への反対を訴えてきました。
また、米沢市は「事業の進め方に地域に寄り添う姿勢が感じられない」として会社側に計画の白紙撤回を申し入れていました。
こうした中、経済産業省は9月19日、会社側に対し、計画の見直しなどを求める勧告を行いました。
勧告を受け、JR東日本エネルギー開発は9月27日、ホームページで風力発電事業計画の取り止めを発表しました。「スケジュールの大幅な遅延とコストの増大が見込まれる」ことを理由に挙げています。
計画取りやめの発表を受け、米沢市の近藤洋介市長は27日、「地域の声を受け止めた賢明な決断だったと考える」とコメントしました。