「種まき爺さん」が姿を現した鳥海山もモチーフに クリアボトルや便箋が話題
庄内のシンボルとして親しまれている山の一つが鳥海山です。このふるさとの山をモチーフにしたさまざまなグッズがこの春、誕生し、注目されています。
大手アウトドア用品メーカー「モンベル」のフランチャイズ店になっている酒田市のスポーツ店では、店に入るとすぐにご当地デザインのアイテムが展示されています。
10年ほど前から作られている人気のTシャツやことし新たに誕生したクリアボトルのイラストは、酒田市在住のイラストレーター久松理子さんが手掛けています。モチーフは、庄内に春の農作業の時期が訪れたことを告げる「種まき爺さん」が姿を現した鳥海山です。
この「種まき爺さん」は、雪解けとともに現れる鳥海山の南西側・笙ガ岳の尾根の斜面が、あご髭を生やして腰を曲げたおじいさんの姿に見えることから、庄内地域では昔から親しみを込めてそう呼ばれてきました。
とがしスポーツ社長佐藤香奈子さん「庄内の冬というのは天気がなかなか悪いので、ずっとどんよりとした3か月間を過ごす。この種まき爺さんとともに田植えが始まり、今度は緑の田園地帯が始まるぞという、本当に春が来たぞという事を庄内の人間は、山を通じて知っていくと。毎年出るのが楽しみになる存在です」
一方、酒田市役所では、この春、公式用の便せんを鳥海山をモチーフにしたデザインにリニューアルしました。企業版ふるさと納税への感謝状など便せんを使う機会が増えたことを受け、十数年ぶりにデザインを一新しました。
酒田市出身の書道家、高田桂帆さんが手掛けたもので、力強い筆の運びで一番上に鳥海山、それに最上川と稲穂をイメージさせる米の3つが描かれました。
酒田市総務部市長公室鈴木里奈さん「何か酒田らしい酒田をイメージ強く出来るようなデザインをお願いしますということで仕上げていただいて、私もよく鳥海山を天気の良い日とか見るんですけれど、まさに鳥海山を表現して頂いたデザインになっていていいなと思いました」
庄内の人たちに愛される鳥海山。その存在や魅力がいま、あらためて注目されています。