県内は“春の嵐” 富士山でスラッシュ雪崩 強風で信号機も向き変わる 山梨県
県内は9日、大気の状態が不安定となり強い雨や風が観測され、富士山ではスラッシュ雪崩が発生しました。
甲府地方気象台によりますと、降り始めから午前11時までに観測された降水量は山中湖村で121ミリ、南部町で80・5ミリなどとなり、観測13地点中10地点で1日の雨の量が今年最も多くなりました。
この雨などの影響で富士山の大沢川の源頭部で、大量の水分を含んだ雪が土砂と一緒に勢いよく流れ下る土石流の一種「スラッシュ雪崩」が発生しました。
富士砂防事務所によりますと、午前8時20分ごろ、標高約2000メートルに設置されているカメラが「スラッシュ雪崩」を捉えました。
融雪が原因とみられるということです。
被害は確認されていませんが、富士砂防事務所では今後も発生する可能性があるとして、注意を呼びかけています。
一方、雨のほか強い風も……
山梨放送 半田記者
「甲斐市の開国橋に来ています。立っているのもやっとのこの強風で、あちらの信号機は180度かたむいてしまっています」
警察によりますと、午前11時ごろ、甲斐市西八幡の通称・アルプス通りで、信号機が風にあおられて回転し、向きが変わりました。
約4時間後に復旧しましたが、その間、警察官が交通誘導しました。
県内の中・西部では10日の明け方まで強い風が吹く見込みで、気象台では注意を呼びかけています。