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【年金密着】80歳で収入は年金月額4万5000円のみ 50年以上銭湯で働き2人の子どもと妻を支えていたが がんで先立たれ… 「のんびりやっていけるのは全部嫁の力」 男性のささやかな楽しみは競艇と競馬

2024年5月4日 18:00
【年金密着】80歳で収入は年金月額4万5000円のみ 50年以上銭湯で働き2人の子どもと妻を支えていたが がんで先立たれ… 「のんびりやっていけるのは全部嫁の力」 男性のささやかな楽しみは競艇と競馬
公園で出会った 収入は年金のみ 妻を亡くした男性

 今回は、大阪市内で出会った男性の“年金ライフ”を取材しました。2年前に最愛の妻を亡くし、失意の中わずかな年金だけが頼りの男性。今年度初の年金受給日、愛用のバイクで心踊る大爆走!はたして、向かった先は?

自身も胃がんになり 妻に先立たれ 使えるお金は約4万5000円

 今年80歳を迎える清水勝さん。現在の「年金ライフ」について話を聞いてみました。

Q.年金は1か月いくらですか?
(清水さん)
「4万5000円くらいかな、使えるお金は。国民年金にしか入ってないんですよ」
Q.他に収入は?
(清水さん)
「(他の)収入はなし」

 月額約4万5000円という清水さんの年金生活とは一体どんな暮らしなのでしょうか?現在、清水さんは30年前に購入した自宅に住んでいます。16歳から50年以上銭湯で働きながら2人の子どもと専業主婦の妻を支えてきたといいます。

(清水さん)
「62歳の時に、僕は胃がんになったもんやから、それで胃を3分の2 取った。ご飯が食べられないので、仕事しようと思ってもやっぱりできないですね」

 さらに、胃がんが見つかった当時働いていた銭湯の経営も傾き、手術を受け退院するころには廃業することが決まっていたといいます。それでも、警備員のアルバイトや自宅の一室を貸出し家賃収入などで必死に家計を守ってきた清水さん。そんな懸命に働く夫を支え続けたのが、妻の恵美子さんでした。

(清水さん)
「(金の)管理は、全部嫁がやってくれていたからね。何かについて全部ノートにつけて、メモにつけてずっとやっていましたわ。僕はいい加減だからな、できないけど」

Q.奥さまの、出会った時の第一印象は?
(清水さん)
「それまでね、興味が無かったねんけど、嫁がね、マニキュア綺麗にしとったんですよ。それがめちゃくちゃ目にいってね」
Q.マニキュア?
「マニキュアが綺麗かった。ほいでな、これやったら一緒になってもええかなって」
Q.爪に一目惚れした?
「そういう感じやな。そういう感じ」

2人の子どもがそれぞれ巣立ってからも定期的に2人で旅行に出かけ、思い出を紡いできた清水さん夫妻。しかし、2022年の夏、妻・恵美子さんが体調不良をきっかけに病院へ行くと…

(清水さん)
「先生がパーっと写真出してきて、『これです』って。『なんですかこれ?』て言うと『お腹の中の写真です。全部がんです』って」

 妻・恵美子さんの全身には末期がんが広がり、余命2か月を宣告されたといいます。

(清水さん)
「つらかった。涙出る…。それでもね、(がんが見つかってから)冷静に色んなことをやってくれた。(今後の家庭のことを)全部、娘に色んなことを伝えてくれた。嫁がいろんなことを、残してくれたから、こうしてのんびりやっていけているんです。全部嫁の力」

 そして、2022年10月21日、73歳だった妻・恵美子さんは安らかに息を引き取りました。現在、清水さんは恵美子さんと暮らした思い出の家で一人暮らし。なるべく自炊を心掛け2か月に1度の年金を計画的に使っているといいます。

年金受給日は買い物と妻への感謝

 待ちに待った年金受給日、口座には、しっかりと2か月分の年金が振り込まれていました。

Q. 年金入りましたけど今から何しに行きますか?
(清水さん)
「今から買い物です」

 年金を下ろし、向かったのは近所の商店街です。行きつけだという鮮魚店では、店頭に並べられていた活きの良い真鯛をゲット!さらに、商店街を歩いていると、偶然見つけた“福引き”を回して見事「4等ウーロン茶」を当てました。続いて向かったのは、安さが売りのスーパー。2日分の食材を買い貯める中、リンゴやバナナ、ハッサクなどをカゴに入れていきます。

Q.果物が好きなんですか?
(清水さん)
「ご飯食べた後にちょっと食べるのに良いから」

 食後用に購入した果物の中には…

(清水さん)
「これをちょっと嫁に 食べさせなあかん」

 亡くなった奥さんが大好きだったというイチゴを仏壇にお供え。

(清水さん)
「夕方まで置いとくからゆっくり食べや」

愛用のバイクで向かった先でのある楽しみとは?

 続いて、清水さんが愛用のバイクにまたがり手慣れた運転で向かった先は、大阪最大級のショッピングエリア・梅田です。一体何を買いにきたのでしょうか?
 
Q.何を買ってきたんですか?
(清水さん)
「ボートの券です」
Q.いくら賭けたんですか?
(清水さん)
「1400円です」

 競艇や競馬が大好きだという清水さん。普段から、生活に影響が出ない少額の掛け金で楽しむことを心掛けているといいます。このあとレースを見に行くのかと思ったのですが。

(清水さん)
「結果は明日の新聞で楽しんどる。(朝刊が)来た時にね、どうかな、どうかなって」

 翌日、再びお宅にお邪魔し一緒に結果を確認させてもらいました。果たして結果は?

Q. どうですか結果は?
(清水さん)
「えーっと結果は、1-3-4。一番人気やな、えらい損や(笑)当たってはいるんやけど、だいぶ損です」

 1400円賭けて、返ってきたのが400円と1000円も負けてしまいました。しかし、よく新聞を確認してみると…

(清水さん)
「あ、ちゃうわ。フライング切ってるからほとんど返るかもわからん」

Q.どういうことですか?

「『よーいどん』のラインより、パッっと前に出てるから(そのボートに賭けていた人は)払い戻しになるんですよ」

Q.ということは結果が変わるんですか?

「全然変わります。ちょっと待ってね 券見ま~す。えーっと・・・結果的には500円ぐらいマイナスかな」

 1000円マイナスかと思ったら、500円マイナスに。ちょっぴり損はしたものの、少額だからこそ気持ちを切り替えられるといい、終始笑顔が絶えない清水さんでした。

(「情報ライブミヤネ屋」2024年4月17日放送)

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