斎藤知事「報告書は一つの見解、対応は適切だった」議会が百条委の『報告書』了承 パワハラ等の疑惑
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑をめぐり、百条委員会が取りまとめた調査報告書が5日、県議会で了承されました。知事は自身の疑惑の結果をどのように受け止めたのでしょうか。
自らのこれまでの対応と、疑惑の調査結果について、斎藤知事が語ったことは…
兵庫県・斎藤元彦 知事
「県の対応は適切だった」
4日公表された百条委員会の調査報告書では、斎藤知事が職員に対し、「こんな話は聞いていない」と机を叩きながら声を荒らげて怒ったことや、夜間や休日に2000件を超えるチャットを送ったことなどを事実として認め、「パワハラ行為と言っても過言ではない不適切なもの」と指摘しました。
また、斎藤知事らが告発者を探し、元局長を懲戒処分にしたことについて、「公益通報者保護法上の外部公益通報にあたる可能性が高い」などと記載されています。
そして5日、県議会に提出された調査報告書。
百条委員会・奥谷謙一 委員長
「全体を通して客観性・公平性を欠いており、法令の趣旨を尊重して社会に規範を示すべき行政機関の行うべき対応としては、大きな問題があったと断ぜざるを得ません」
採決では、NHK党の立花孝志氏に接触した県議が反対するなどしましたが、報告書は賛成多数で了承されました。
これを受け、元副知事の片山安孝氏はコメントを発表。
片山安孝 元副知事
「文書問題特別委員会がまだ結論を出していない段階であるにも関わらず、県議会において知事の不信任決議を行い、失職に追い込まれた知事が再選を果たすという極めて特異な経過を辿りました。県民によって提起された疑問に対して、誠実に向き合おうとしないまま、予想された通りの内容の報告を出すに至ったことは誠に残念でなりません」
県議会での了承を受け、取材に応じた斎藤知事。
斎藤元彦 知事
「報告書の内容について、文書問題について一定の見解が示されたということだと思います。しっかりと受け止めたいと思いますし、それを踏まえて、風通しの良い職場づくりに向けた研修の充実や、物品の受領に関する明確なルールづくりなど、改めるべきところはしっかりと改めていくことが大事だと思う」
告発文書の作成者を探し出し、懲戒処分とした当初の対応が、「公益通報者保護法違反の可能性が高い」との指摘については…
斎藤元彦 知事
「百条委員会の一つの見解だと受け止めてはいます。私としては対応は適切だったと考えています」
(Q:パワハラ行為と言われても過言ではないという指摘があったが?)
斎藤元彦 知事
「違法性の認定はされていないのが今回の報告書。私としては、業務上必要な範囲で厳しくは指導したが、そこについては従来の主張通り、業務上必要な範囲で注意等した」
また、自身の今後について問われると…
斎藤元彦 知事
「文書問題の対応とともに大事なのは県政、政策を予算面で前に進めることだと思う。県民の信に応えることが、県政を前に進めていく、兵庫県をより良い状態にしていくことにつながる」
百条委員会の調査が終了し、一つの山場を迎えた文書問題。斎藤知事は終始、これまでと同じ主張を繰り返しました。