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【捜査のポイントは?】「やさしい」「交友広い」経営者がなぜ強盗殺人事件に…頭を何度も殴られたか

2024年7月11日 18:50
【捜査のポイントは?】「やさしい」「交友広い」経営者がなぜ強盗殺人事件に…頭を何度も殴られたか

 10日、和歌山県海南市の商店で、経営者の男性が殺害され金を奪われた事件で、男性は、鈍器のようなもので頭を何度も殴られたとみられることが分かりました。

 海に面した静かな街で“こだわり”とうたう「おもち」や「おむすび」「しらす」などを販売していた経営者はなぜ、殺害されたのでしょうか。

 10日、自身が経営する店で血を流して倒れているのが見つかり、死亡が確認された大道正富さん(66)。

 司法解剖の結果、頭を鈍器のようなもので何度も殴られたとみられ、頭蓋骨の複数か所が陥没骨折していたことが分かりました。死因は「重傷頭部外傷」。頭部には多数の傷痕があり、後頭部には皮下出血があったということです。

 10日午前7時すぎ、いつもどおり自宅を出たという大道さん。直線で1.5キロほど離れた店舗に向かったとみられます。

 自宅を出てから約1時間半がたった午前8時半ごろ、店の厨房でうつぶせになり血を流している大道さんを女性従業員が発見。店に着いてから短時間のうちに襲われたとみられています。現場から凶器は見つかっていません。

 さらに、その後の捜査で、店舗内のレジから現金約5万円がなくなっていたことがわかっています。

 近くに住む大道さんの知人
「(この地区の)区長もされているので、交友も広いと思います」
 近所の女性
「やさしそうな人だったよ」
 Q.恨まれるような人ではない?
 近所の女性
「全然感じません」

 警察は強盗殺人事件として捜査員126人態勢の捜査本部を設置。犯人の行方を追っています。

◇◇◇◇

 (取材報告:澤井耀平記者)
 10日までは広範囲に規制線が張られていたのですが、事件発生から1日がたち、現在は店舗を囲むだけの狭い範囲に規制線が張られ、店舗の近くまで寄ることが出来ます。

 こちらから見える限りでは、窓ガラスが割られるなど店舗が荒らされたような形跡はありません。

 10日午前8時半ごろ、大道さんが発見された際、店の扉に鍵はかかっていなかったとのことですが、営業時間は午前9時からで、鍵がかかっていなくても不思議ではないと警察は話しています。現金が盗まれたレジも同様で、鍵がかかっていないこともあったということです。

 また、大道さんは鈍器のようなもので何度も殴られ死亡したとみられていますが、店からは凶器になるようなものが持ち出された形跡がないことから、予め犯人が凶器を用意していた可能性もあるとして、警察は捜査を進めています。

(Q.今後の捜査のポイントは?)
 近所の人の話にもあったように、大道さんが恨まれたり、トラブルがあったりしたような話は確認されていません。
 そうなると、犯人がいつどのような手段で店舗に来たかですが、店舗にはご覧のとおり入り口付近に防犯カメラが設置されています。このカメラに犯人らしき人物が映っているかは今のところわかっていませんが、捜査の上で1つ大きなポイントになります。

 また、この周辺は線路沿いで建物も少ないのですが、1本向こう側には国道42号線が通っていて、コンビニエンスストアや店舗なども多く立ち並んでいます。こうした周辺の防犯カメラをつぶして、犯人の行方を追っているものとみられます。

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