【道路陥没から1週間】「午後2時~5時は水の使用控えて」ラーメン店も節水に協力 運転手の救助難航
埼玉県八潮市の道路陥没事故から4日で1週間。県は午後から周辺12の市や町に対して可能な限り水の使用を控えるよう呼びかけていて、事故の影響は日に日に、大きくなっています。
渡邊幹也アナウンサー
「道路陥没事故から1週間が経ちました。現在も懸命な捜索活動が続いています」
発生から1週間を迎えた陥没現場では、いまだ転落した運転手の男性の救助が難航しています。
4日、現場近くのマンホールに投入されたのは、水中ドローンです。ドローンをマンホールの中に入れ、下水道管内の確認作業を進める方針です。
3日夜に行われた埼玉県の対策会議では、長期化する捜索について…。
下水道事業管理者
「これ以上、水位を下げるのが難しい」
そのため、県は救助を阻んでいる穴の中の水の量を減らすため、事故現場周辺の12の市と町に対して、4日の午後2時から5時の間、やむを得ない場合を除き、可能な限り水の使用を控えるよう要請。どの程度、水位が下がるかを調べるとしています。
その影響は日常生活にも。事故現場から約1.3キロの八潮市内のラーメン店では。
渡邊アナ
「午後2時20分になりました。こちらのラーメン店ではどんな節水がされてるのか伺ってこようと思います」
麺場田所商店 八潮店・村上英之さん
「食洗器を使っているけど、多くの水を流す。きょうは使わない状態でやっている。午後2時から5時まで洗い物はやらないで、ためている」
ほかにも、洗い物ができない間に器を使いきった時のために、テイクアウト用の容器でラーメンを提供して節水に協力していました。
麺場田所商店 八潮店・村上英之さん
「普段より(売り上げは)だいぶ落ちてしまっていますね。半分くらいじゃないですか。どうしようもないことなので、いち早く復旧していただけたら」
埼玉県の大野元裕知事は「今後、数日にわたって水の使用を控えるよう呼びかける可能性もある」としています。
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それでは陥没現場の近くから中継で最新情報をお伝えします。
(取材・報告=渡邊幹也アナウンサー)
(渡邊アナ)
道路陥没事故から1週間が経ちました。現在も懸命な捜索活動が続けられています。画面の奥に見える赤いコーン、あのあたりが今回の陥没事故が起こった現場です。
埼玉県は4日午後2時から5時の間に、これまでよりも強く水の使用を控えるように、周辺の12の市と町に呼びかけを行いました。先ほど下水道管内で作業されている方に話を聞いたのですが、水の量というのは昨日に比べて今のところまだ減っていないということです。
県は節水を呼びかけた3時間の間に、どの程度水位が下がるのかを調べるとともに、水中ドローンなどで穴の中の確認を進める予定ですが、水の量が多いため、今も稼働できるタイミングを探っているということです。
道路が陥没しトラックが転落してから、きょうで1週間が経ちましたが、74歳の男性運転手の安否は、未だわからないままです。捜索活動は逆流した下水が穴の中で湧き出していると見られることから難航していて、このため県は、下水を避けるため別の方向から2本目のスロープを作るなどをしています。
これは、きのう穴の中で撮影された様子なんですが、最初にできた穴はこのあたりと見られ、男性運転手はここに未だ取り残されているものと思われます。
そして一つ目のスロープがこちらから造られ、アプローチを目指していたのですが、このあたりに水が溜まっていることから、安全面を確保して迂回ルートを造りました。ただこの迂回ルートも、作っている最中に、こちらの壁が崩落してくる恐れがあるということで、現在は、奥の道路から2つ目のスロープを造っているということです。 埼玉県知事によりますと、きょうにもその2つ目のスロープは完成するということです。
そして、現場周辺は町工場がたくさんある場所です。 先ほど、その方々にも話を聞きました。午後2時から5時の間は、今まで以上に水の使用を控えたいと話されていました。ただ本格的な救助活動は、まだまだ時間がかかりそうだと思われます。